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新任管理者のOJTのしくみ(2)

公開日:2026年03月04日

前回、「新任管理者のOJTのしくみ(1)」について解説しました。
今回も引き続き、同じテーマで解説します。


指導対象者が自ら管理

部長にOJTを確実に実施してもらうための仕掛けは、非常に難しいかもしれませんが、定期的にメールでフォローしたり、部長以上が閲覧できる社内のWebページにマニュアルを準備するなど工夫を重ねれば、ある程度実施率は上がってくるはずです。しかし、それでもやらない人はやらないかもしれませんが、それも忙しさのために先送りされることが主な要因で、決してOJT自体を軽視しているわけではありません。
そこでOJTの実施の管理を、指導を受ける新任課長本人の責任とします。本人がマネジメント行動をとった場合、上司にすべて報告することを義務づけ、四半期ごとの面談も本人から上司に依頼するようにします。シートも本人が管理し、面談時に上司にチェックをしてもらい、次回の面談まで本人が管理しておきます。
また、OJT期間の最後に何らかの報告を義務づけると実施率が高くなります。例えば「マネジメント実施レポート」といった名称で、1年間で上司から何を学んだかをレポートにさせます。これに「マネジメント行動チェックシート」を添えて、指導責任者の部長経由で提出させるようにしてもよいでしょう。

指導対象者が自ら管理

OJTのしくみづくりの方法について

以上のようなしくみは一例に過ぎませんが、もともとは組織の中で実力がある役員や部門長のスタイルからヒントを得たものです。彼らは、部下の管理者を小まめに呼び寄せ、状況を確認したり、自分の意見を伝えたりしています。中には部下側が辟易していたり、全体最適とはならない指導に偏っていることもありますが、それでもそういう長がいると部門の管理機能が強化されている点は見逃せません。
そこで弊害を生みそうな部分は是正し、バランスの取れたしくみにアレンジして導入するとよいでしょう。このしくみのポイントは、経験の豊富な上司側が、マネジメントについて語る機会をできるだけ多くしていくことになり、聴くことを重視する指導の考え方とは逆行するものかもしれません。しかし、新任管理者の時代はできるだけさまざまな考え方に触れ、悩むこともムダにはならないはずです。
なお、「マネジメント実施レポート」のような最終報告をセットした場合は、全員に提出を求めていく必要はあります。しかし、実態のある指導がなされているかどうかという部分については、それほど無理をする必要はありません。多少でも新任管理者と指導担当者のコミュニケーション量の底上げにつながれば、波及的な効果は必ず生じてくるはずです。

個々のOJTのしくみづくりでは、これまで何もやられていないところに新たなものを構築するものもありますが、現在組織の中で非公式に実施されているものを公式のしくみにしていくことも非常に有効な方法です。また、完全実施を目指して強制力を持ったしくみだけでなく、ゆるやかなしくみにして現状からのレベルアップを目指す性格のものも取り混ぜていくなど、柔軟な発想で取り組むことが成功のポイントだと思われます。

これまで5回にわたって、昇格者を対象としたOJTと新任管理者のOJTのしくみについて解説しました。ぜひ、参考にしてください。

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