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2011年5月13日

山の中のたのしい五月

category : [旅行・海外生活

writer :[た]

山の中のたのしい五月

GWの連休に会社の人たちと3人で山に登ってきました。
私は初登山です。今年のテーマは「新しいことへのチャレンジ」なので、お誘いを受けて、道具もないのに参加を決めました。
行ったのは高尾山近くの陣馬山(857m)と景信山(727m)です。
こんなコースです。まず山の途中まで電車で行き、そこから数分バスに乗ったところにある陣馬山の登山口からスタート。
山の頂上に着いたら、なめこ汁を飲み、次いでお隣の景信山の頂上を目指します。その後は小仏峠まで行き、近くから乗るバスで高尾駅に向かい電車で帰宅。経験者いわく、「これくらいなら初心者でも無理はないでしょう」。

当日の天気予報は曇りのち雨でした。おまけに、私たちの隊長は雨を呼ぶタイプです。でも日頃の行いがよいためか、途中小雨が降った程度ですみました。晴れれば頂上から富士山が見えるそうですが、私はまぶしいのが苦手なので、これくらいの天気でちょうどよかった。
さほど高くないとはいえ、陣馬山の登りはやはり初心者にとってきついものがありました。最初からやや急な傾斜があり、ところどころ道幅もせまくなっています。片側は、落ちたら大ケガをしそうな崖です。普段まったくスポーツの類をやらない私は早くもヒザが笑い出して、こんな道のりを一日歩き通せるのか正直心配になりました。
しかし、せっかく3人で来たのだから、楽しく登りたいものです。
私は熱中すると一人で黙々と進む癖がありますが、それでは苦行になってしまいます。
そこで、気を散らしながら歩くように努めました。実際にはあまり余裕はありませんでしたが、自分の足元だけでなく、なるべく山道の周囲にも注意を向けたのです。すると、山にあるいろいろなものが存在を主張してきました。

まず、道端の花が目に飛びこんできます。植物には詳しくないので名前はわかりませんが、たしかに山の下ではあまり見かけない風情でした。これは定着しておきたいと思い、めずらしく写真など撮ったりしました。
また、森を見上げると、日差しを頑にさえぎるドーム状の部分が深緑色、やすやすと受入れる開口部の周囲は黄緑色に映えて、その奥に見える太陽がいつもより近くに感じました。そして、何より空気がおいしい。
それから山のかなり高くまで来たとき、ちょっと不思議なことがありました。「ピ~ヒョロリ~ヒョロ~」と、どこからともなく笛の音がします。こんな高いところで祭りなんて、時期的にも設備的にもありえません。最初は私の幻聴かと思っていましたが、同行の2人にも聞こえるようです。無視して歩き続けると、不意に笛の音がやみました。「もしかしたら3人とも幻聴を聞いていたのかな」と思った矢先、左手の林のなかに一人のおじさんを発見しました。登山客というわけではないようです。少しすると、手にした笛をまた吹き始めました。音の正体は笛好きの(?)おじさんだったのです。たしかに家では家族にうるさがられて練習できないのかもしれないけれど、こんな山奥で一人笛を吹くなんて、ちょっと変わった人がいるものです。

陣馬山の頂上からは、曇天でも近くの山々を見渡すことができました。いくつかある茶屋を兼ねた食堂は多くの人でにぎわい、登山客に連れられてきていた数匹の犬が雰囲気をなごませていました。
私たちも食事休憩です。お弁当を食べ、それぞれ持ち寄ったおやつを分けあいました。実は予定を変更して、3人ともけんちん汁を注文しました。疲れた体にはこちらのほうがおいしそうだったからです。たぶん正解だったと思います。
休んだ後は、次の目的地である景信山に向かいました。こちらのほうが標高が低いということもあってか、2つの山の間は割とスムーズな道のりでした。
しかし、景信山の山頂に着いて、私たちはいささか呆然としました。
そこはまるで忘れられた古い夢のように寂しい場所です。人のいた痕跡はあるのですが、いくつか店構えはあっても営業しているところはありません。登山客さえ私たちの他には1人か2人しかおらず、やはり皆そそくさと去っていきます。そして、以前ここに来たことのある隊長は「ここは景信山じゃない、前はこんな感じじゃなかった」とまで言い出す。もしかしたら来るタイミングが悪かったのかもしれませんが、私たちが行った連休中の昼過ぎよりもここがにぎわっているタイミングなんてそうはないはずです。結局、理由は謎のままです。

そこで肩透かしをくらったせいか、以降は少々調子が狂いました。景信山から小仏峠に着いた後、設置してある詳細な地図を見ると、すぐ近くと思っていたバス停までまだだいぶあることに気がつきました。しかし、3人ともすでに十分疲れていて、そのバス停まで歩く気にはなれません。やや途方に暮れていると、通りがかりの登山者が親切にも別のルートを教えてくれました。そこから、予定には全然なかった道のりで下山し、またこれも予定とは違う駅から電車に乗り、なんとか無事に帰路につくことができました。
後になってわかったことですが、この日歩いた道のりは結局16.5kmでした。でも、景色を楽しみながら、起伏のある道のりをこれほど長く歩くことなんて普段ほとんどありません。当然くたくたになりましたが、帰り道には3人ともすがすがしい顔をしていたと思います。初登山は成功と言ってよいでしょう。


紫の花1 紫の花2
黄色い花 白い花
陣馬山の頂上 頂上からの眺め
陣馬山の頂上 陣馬山からの眺め

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