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2006年7月31日

オールドルーキー

category : [日常生活

writer :[ね]

世間でもナビゲートでも、サッカー人気に押され気味の野球ですが、個人的にはW杯も終わり、高校野球とペナントレースの行方から目が離せない時期がやってきました。
私は10年くらい前から野球が好きになり、その熱が高じて、数年来は自分でも野球がやりたくなりました。
どこかの草野球チームに入りたいなぁと考えていましたが、これまで野球経験は全くゼロだし、入れてくれそうな知人もいないし、なかなか新しいコミュニティに飛び込んでいく勇気もきっかけもなく、モジモジしている間に、毎年草野球シーズンは終わってしまっていました。
しかし、30歳の足音が間近に聞こえる今、このままではいかん、これ以上年齢を重ねるとますます入りづらくなる、と一念発起しました。インターネットで検索して地元草野球チームを見つけ、入部を打診すると、快諾。ちょっとしたオールドルーキーの誕生です。
早速、妻に「途中でやめないから!」という、なんだか子供みたいな約束をしてグローブやユニフォームを買ってもらい、ウキウキと準備を整えました。
それから毎週土曜日や日曜日は、練習や試合のため、地元の野球場通いです。
もちろん運動不足は承知していましたが、中学校から高校の途中までバスケットボールをやっていたこともあり、昔取ったなんとかで、意外と活躍しちゃうんじゃない?という根拠の薄い自信だけがありました。

しかし、そんな思惑はすぐに打ち砕かれました。自分がイメージした通りに身体が動いてくれないのです。こんなボール取れる、こんなボール打てると思っていても、なかなか身体がついていきません。予想以上に、運動不足は私の身体を錆びつかせていたようです。
ある日のバッティング&走塁練習では、気持ちとはうらはらにボテボテのサードゴロを打ちました。自分のイメージでは「これでも、学生時代は50m6秒台の俊足だぜ、イチロー並に颯爽と駆け抜ける内野安打!」......のはずがドタドタッと音が聞こえそうなほど遅い!しかもちょっと足がもつれたりして(運動会の時のお父さんみたいに、転ばなくって良かった)。当然、余裕のアウト。足には自信があっただけに相当ショックでした。
その時、なんとなく気づいてはいたが認めたくなかった思いが確信に変わりました。「もう若くないんだ......」と。
そして翌日から襲いかかるすさまじいまでの筋肉痛。
駅の階段が上れない、降りられない。家ではトイレでも風呂でも座れない状態です。約1週間は、湿布臭い身体を引きずりながら少し早めに家を出て、ゆっくりゆっくり歩きながら出社せざるをえませんでした。

さて、少しずつ慣れてきた矢先、ついに待ちに待った試合の機会が訪れました。
デビュー戦は地元チームとの親善試合です。当日の人数がギリギリだったこともあって運良く外野手として先発出場することになり、当然、鼻息も荒く臨みます。
しかし、守備位置につくと、野球帽をかぶった少年やら子供連れのお母さんやら近隣のお年寄りなど、意外にギャラリーが目に付き、とたんに緊張してきました。
守備の間は「飛んでくるなよー、打つなら他の奴のところに打てよー」と、心の中で唱えているのに、なぜか外野フライは私のところばかりに飛んできます。
何度かの守備機会の中で、きちんと落下地点に入ってキャッチできたのはわずかに1回。あとは目測を見誤って、ボールは私の遥か後ろを転々と転がっていきました。
ボールが頭を越えて行ったときの相手チームの歓声の憎たらしいこと!反対にチームメイトのどんよりとしたため息がここまで聞こえてくるようで、肩身が狭い......。最初は「ドンマイドンマイ」と言っていた監督も、次第に何も言わなくなりました。
一方、バッティングでも、いきなりの連続2三振。全く練習の成果を出せません。
だんだんと、「完全に足手まといだ。なんだかみんなが笑っているような気がする......。チームメイトも話しかけてこないぞ......監督(年齢50歳代)、私と交代しませんか。」という気持ちになってきました。

しかし、自分自身も期待していなかった2アウト3塁1塁での第三打席、短く持ったバットを振り抜くと、小気味よい音を立てて当たったボールが、外野を越えて転がって行くのが見えました。私は転ばないようにアワアワととにかく必死で走りました。
おかげで2点が入るツーベースヒットです。ベース上から、味方ベンチを見ると、チームメイトが私に向かってガッツポーズや拍手しているのが見え、少々照れながらも帽子をとって応えてみせました。
オールドルーキーの華々しいデビュー戦は、こうして幕を閉じました。
それからというもの、ますます野球熱に拍車がかかり、週末は、「また野球〜?」という、妻の冷たい視線に耐えながら、いそいそと出掛け、おじさん達と泥だらけになって遊んでいます。


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