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2007年7月23日

選挙に行こう!

category : [メッセージ

writer :[K]

選挙に行こう!

「客先で政治と宗教の話は絶対にするな!」
新入社員のとき、営業がやってはいけないタブーとして先輩から教わった1つです。それ以来、この教えをしっかり守って、お客さまと政治の話をすることはありませんでした。お客さまのほうも政治を話題にされる方はいらっしゃらなかったので、サラリーマン時代はあまり苦労せずこの教えを守ることができていました。
独立して間も無いころ、ある経営者の方から突然、当時話題になっていた政府の経済政策に関して「先生はどう思いますか?」と質問されたことがあります。"先生"などと持ち上げられたことにまず戸惑いつつ、これは純粋に経済の質問なのか、それとも政治の質問なのか、意表をつかれて判断ができません。相手の方は70代のベテラン経営者でした。その方が、まだ30そこそこの私にこんな質問をされるのは、私を試そうとされているのかとも思えます。しかも相手の方は海軍の出のようで、訓示などでもよく軍隊の話が出てくる方でしたので、うかつな話はできません。
結局、しどろもどろになりながら、その場しのぎの回答をしてしまったのですが、「なるほど。さすがに見方が違いますね」とさらに持ち上げられてしまい、その場を逃げ出したくなった記憶があります。

数年後、別のお客さま先で仕事を終えたのち、お客さまのスタッフ数名と会食する機会がありました。弊社側は担当のコンサルタントと私の2名です。食事の途中でコンサルタントが政府の批判を始めました。一旦は小声で忠告したのですが、アルコールが進むにつれ、どんどんエスカレートいきます。お客さまはコンサルタントを立てて聞いてくれていましたし、反論される方もいませんでしたが、明らかに場は白けてしまっていました。
私は翌日もそのお客さま先で仕事だったため、さっそく前夜のお礼とお詫びをしたところ、「もう、あの先生はいいよ」と言われてしまい、このあとの数百万円分の仕事が一夜にして無くなってしまいました。前日の昼間のコンサルティングの内容も良くなかったのですが、本当の理由は訊けませんでした。

その後も経営者の方と話をすると、やはり政治や経済政策の話がよく出てきます。中には特定の政党を毛嫌いした発言もありますが、ほとんどは情報収集の一貫のように感じました。多くの経営者の方は政治の話をすべきとかすべきでないとかの意識はなく、環境がこの先どのように変わるのかということに関心があるのだと思えます。私も以前より少しだけ自分の意見を述べられるようになりましたが、経営者の方からはそれを否定されたり、ご自分の意見を押し付けようとされたりという経験はありません。

イラク戦争のころ、メールのシグネチャ(署名)のところに反戦を意味するちょっとしたメッセージを入れていたことがあります。すると、懇意にしていた企業の担当者の方から「こういうのは書かないほうがいいよ。いろんな人がいるから」と忠告をされました。なるほど、「政治の話をするな」というビジネス社会のルールはまだ生きているんだな、と改めて認識しました。
ただ、忠告をしてくれた方も経営者以上に経営的な視点を持った方でしたので、経営者の方々と話をしているときと何か違いがあるのかは気になります。ひょっとすると「反戦」というのが、イデオロギー的な色彩を帯びて受け取られる可能性があるからかな、などと考えていました。

私自身、同年代の中では政治に関心があるほうでしたが、大学が地元ではなく、社会人になってからも転勤が多かったこともあり、選挙にはあまり縁がありませんでした。特に地方選挙は候補者もまったくわからないし、重い腰を上げて投票所に向かったときも投票所を間違えて帰ってきたこともありました。
はじめて投票したのは、比例代表制が導入されたときの参院選でした。そのとき、私の幼年期からのヒーローだったスポーツ選手が比例代表で立候補していたので、その政党へ投票。見事当選し、嬉しさ3割、胸の痛みが7割でした。

会社を設立して以来、会社としての支持政党はありませんし、会社の中でも政治が話題になることもほとんどありませんでした。若いスタッフは概ね政治には関心が低そうでしたし、選挙に行ったことがないというスタッフもチラホラいました。
私自身のことを振り返ってもそんなもんだろうなと思いつつ、政治に関心が低すぎるのも少し気になります。仕事柄、金融政策、経済政策、労働政策には一定の関心を持っている必要がありますし、できれば外交なども含め、自分の意見を語れるようになってほしいと感じます。
そこで、前回の郵政解散での衆議院選挙では、「全員、選挙にいくように」と投げ掛けてみました。もちろん、強制力はありませんし、どこに投票しなさいとかもなかったのですが、話題性のある選挙だったこともあり、このときは全員が投票に行ったようでした。

翌日、たまたま数名と昼食が一緒になり、どこに投票したのかが話題になりました。その場に居合わせたのは全員無党派集団だったはずですが、選挙区と比例区との投票の仕方が面白く、「う〜ん、なるほど。民主党が大敗するわけだ」と納得してしまいました。

さて、もうすぐ参議院選挙です。
今回も「全員、選挙に行くように」と強制力のない指示をしようと思います。どこに投票しても構わないのですが、今回の選挙で争点となりそうな年金問題、雇用問題、消費税問題などは弊社のビジネスと無関係ではありませんし、投票日まで、いつもより少しだけでも新聞やニュースに目を通してくれればと思います。もちろん当面の政策だけでなく、その後に控えている憲法問題も含め、誰に対しても、どういう場面でも、自分の意見をスマートに語れる見識を、全スタッフに身に付けてほしいと思うからです。

ビジネスの現場での政治とのつきあい方は相変わらず難しいなと思います。おそらく今でも、お客さま先で政治の話を持ち出して議論するのは好ましいことではないでしょうし、社内で政治的な活動をされるのも歓迎しません。
しかし、自分の意見を押し殺してないといけない組織にはしたくありません。誰もが、いろいろな考えを持つ人を尊重しつつ自分の意見を語れるようになるために、ささやかながら「選挙に行こう」とスタッフに投げ掛け続けようと思います。


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