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わたしの名前は


[よ] 子育て

♪さくら、さくら、さくらどんぶり、さくら、さくら、さくらどんぶり、あたしはかわいいさくら姫、あたしはかわいいさくら姫、さくら姫、さくら姫、さくらどんぶり、さくらどんぶり♪

読んでいただきありがとうございます(笑)!
これが、わが娘、さくらに作ったオリジナルソングの中で一番よく歌うものです。
('かわいい'、'姫'などの表現は、親バカということでご容赦ください)
あまりにも頻繁に口ずさむため、いつの間にかわが家での呼び名は「さくらどんぶり」になりつつあります。

なぜ「さくらどんぶり」になったかというと。

まだ入院中でおっぱいも上手に飲めなかったころのことです。
さくらの体には心拍数や呼吸数、血液中の酸素濃度などを観察するための測定用シールがあちこちに貼られていました。また酸素を補給するため、壁からの酸素チューブが鼻につながっていました。
しかしおっぱいを飲むときだけは、それらのシールを取り、酸素チューブを携帯酸素ボンベに付け替えてベッドごと授乳室に移動します。
そしておっぱいを飲む前と飲んだ後は体重を測定し、どれくらい飲めたかを看護師に報告することになっています。

「おっぱい欲しいよ、お腹空いたよ」というサインを出したから、体についているシールを看護師に取ってもらいわざわざ授乳室まで移動したのに......。
いざ飲み始めると目を閉じ、口が動かなくなり、やがておっぱいをくわえたままで「クークー」と居眠りです。肺が弱い彼女にとって「吸う」というのはとても疲れることなのでしょう。
私としては「少しでもたくさん飲んで、早く大きくなってほしい」という思いのほかに、「せっかくモニターのシールをはずしてもらいここまで移動してきたのに、このまま飲まずに終われるものか!」という意地もあり、よく「おーい、さくらさん、起きてください!」と呼びかけていました。ほっぺたを突いたり、足の裏をくすぐったり、いろいろ試してみるのですがなかなか目が開きません。
呼びかける名前も「さくら、さくらちゃん、さくらさん、さくら隊長、さくら先生、さくらどん......」などドンドン変化していきます。
そう、さくらどんの「どん」は、西郷隆盛の「おいドンは......」をまねたものなのです。

その「さくらどん」もいつの間にか「さくらどんぶり」に変化し、ついには「さくら」が抜け落ちた「どんぶり」「どんぶりんこ」「どんぶりこっこ」になってしまいました。
すっかり口癖になり、人前でもつい「どんぶり」と呼んでしまうのですが、それを偶然私の母が聞き食べ物の「丼」を想像したのか、まだ言葉を理解できないさくらに「あたしゃ'どんぶり'じゃないって言いなさい!」と必死に言い聞かせていました。

そういう私も小さいころ、親や親戚から名前のほかに「びんだれ」「ジョン」などと呼ばれていました。
両方とも「お嬢さん」という意味らしいのですが、はじめは誰のことを呼んでいるのかわかりませんでしたし、自分のことだとわかってからも、「なぜまったく関係ない名前で呼ばれるんだろう」と不思議でたまりませんでした。
父に「おい、ジョン!」と呼ばれたときは、まるで犬みたいだと反抗し、わざと「ワン、ワン」と返事をしたこともあります。
今思えば愛情あふれてのことだったのでしょうが、本人にとってはちょっと迷惑な話です。

友人の知り合いの娘さんは「もえちゃん」。
それが「もえちゃん→もえたん→たん吉、たん蔵」と変化し、友人の前でも「たん吉、たん蔵」と呼ばれていたそうです。どこの家も同じですね。

いよいよ桜の季節を迎えました。
桜をイメージして付けた名前なのですが、わが家での呼び名は、もうしばらく「どんぶり」「どんぶりんこ」「どんぶりこっこ」となりそうです。

鏡よ鏡よ、鏡さん、わたしの名前は何でしたっけ? わたしはさくらです、どんぶりじゃないよ?
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