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部下への指導の仕方

あえて冷たく当たってみる

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メーカー(女性)  2015-02-12

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あえて冷たく当たってみる

入社して数年がたち、自分で判断して仕事をこなせるようになったころ、担当業務の一部を後輩に引き継ぐことになり、指導することになりました。

私自身、新たな指導を受けるとき、特に新入社員のときなどは、
「聞き逃さずしっかりメモを取り、復習をして学ぶ」
「教えていただいたことは2度聞かない(聞けない)」
を肝に銘じて過ごしてきました。新人時代は、毎日先輩から教えていただく内容を、手のひらサイズの小さなノートにメモし、帰宅後あらためて振り返り復習しました。私はもともと心配性であったこと、そして、少しでも仕事ができるようになりたい思いで、毎日必死だったように思います。

そのように過ごしてきた私は、指導する立場になり、非常に戸惑いました。
それは指導することになった後輩が「メモをまったく取らない」そして「前に教えたことをすぐに、何度も聞く」ためでした。
しかし私は、自分の教え方が悪いのかもしれない、後輩との関係性を悪くしたくないという思いから、「メモを取りなさい」「1度教えられたことはなるべく聞かないように」とは、なかなか伝えることができませんでした。
何とか理解してもらおうと、できるだけ丁寧に教えることを心掛け、基本の考え方や手順を一つひとつ確認したり、ときには補足資料として、自分が書いた図なども渡したりしました。とはいえ、実践の場では、自分で考えながら業務を進めてほしかったので、いつも私から答えを与えるのではなく、ときには、ヒントを少しずつ出しながら指導をするなど、自分なりに工夫も凝らしたつもりでした。
それでも状況は変わらず、私は悩みました。そこで悩んだ揚げ句、思い切って「冷たく当たる」「放置する」こと、そして一度「痛い目」に遭ってもらおうと思うことにしました。

「先輩、これってどうするんでしたっけ?」と、気軽に聞いてくる後輩に対して、
「それはこの前何度か教えたよね?だからできるよね」とだけ返事をしました。
対処方法がわからず、明らかに目の前で焦っているのがわかります。
いつもは、その都度、ヒントや資料などを渡していましたが、あえて気が付かないふり。
後輩がミスをするたびに「何でそうなったと思う?前に伝えたけど、メモしてた?」と、冷たい態度も取りました。
(実際は、後輩に任せっきりにするのではなく、必要な情報は、事前に集めておいたり、関係者には状況を伝えておくなど、根回しはしていました)

すると後輩は少しずつメモを取るようになり、わからなくて聞く場合は「○○と考えたのですが、△△がどうしてもわかりません。教えてください」と、徐々に自分なりに考えるようになり、以前より態度も改善されていきました。
内心は常にヒヤヒヤしており、冷たく当たることが心苦しいと思う自分もいましたが、最終的に無事に業務を引き継ぐことができました。

この体験を通して、自分が当たり前だと思っていたことは、相手には当てはまらない場合もあること、懇切丁寧に教えることは必ずしもプラスにはならないこと、習得してもらうにはそれぞれの性格に合った方法を選ばないといけないことなど......、私自身も多くのことを学ぶことができたと思っています。そして教えるということは根気と労力が必要であり、あらゆることに意識を向けないといけないことを知り、あらためてこれまで諸先輩方が私に対して指導してくださったことの大変さやありがたさを感じることができました。


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