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Not Change! 2009年 新春のご挨拶

更新 2009.01.06(作成 2009.01.06)

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昨年の12月、少額ですが久しぶりに株を購入してみました。
今までも投資信託くらいはやっていたのですが、個別の企業株の購入はかれこれ20年ぶりくらいになります。一儲けをねらったわけではありませんが、日本の経済が全面的に後退するという見方に逆らってみようかという気まぐれからでした。
年末、大学時代の友人からメールを受け取りました。12月は相当に忙しかったようで「世の中不景気だと言ってますが、その不景気はどこにあるのだ~」と書かれていました。地方の食品メーカーで通販事業を任されてやっているのですが、お歳暮の売上が前年比で200%近く伸びていると言うのです。知り合いの海鮮業者に聞いても12月は通販部門を中心に過去一番の忙しさだったようですし、食品関係ではありませんが弊社の顧客の通販企業も「絶好調」だと言ってました。

今回の不況は、いくつかわからない面があります。株価が急落し、円は急騰し、これまで経済の牽引役だった輸出系産業が急減速しているわけですから、「100年に1度」と言われる厳しさは確かに感じます。弊社の顧客企業も生産財系メーカーが多いこともあり、大きく業績を落としているところが少なくありません。
ところが、賞与の大幅カットだとか、希望退職を募集したといった話はあまり聞こえてきません。建設や不動産など春先から苦戦が続いている業種もありますが、サービス系や生活関連の業種、価格訴求力のある業態、希少品を扱っている会社などはそこそこに健闘しているようにも思えます。本当の不況の波が押し寄せるのがこれからなのかもしれませんが、これまでの不況期とはどこか違う印象があります。

各企業は、ここ数年の間に多くの改革を進めてきました。事業は強みを発揮できる分野にできるだけ集中し、顧客の声を聞こうとしてきました。一方で人件費を含めたコスト構造を改善し、不況への耐久力も蓄えてきたはずです。またキャッシュフローを重視し、資産効率を高め、金融資本市場の変化にも対策をしてきました。さらに法令遵守や危機管理の体制を整え、今回のような事態にもある程度の対応手順ができつつあったはずです。
完全ではないにしてもそうした努力をしてきた企業が少なくなかったことで、今のところはまだ中間層の雇用は痛まず、一定の消費が維持されているのだと感じます。

もっとも、その裏返しのところに今盛んに報道されている非正規社員の問題があるのだとは思います。生存権に関わる問題ですので早急に支援策を講じる必要はあります。ただこれは、成長し続けて生きた人材派遣の市場が急激に縮小したことによる現象であり、本質的には人材派遣業界の経営と雇用の問題と捉えたほうが現実的な対策につながるはずだと思えます。

さて、2009年というこの厳しい年に弊社は何をやっていくのか。研修事業マニュアル事業もどう見ても不況に弱い事業です。おそらく「100年に1度」の不況の波からは弊社も逃れることはできません。
しかし、経済全体がどんなに悪化しても、市場をつぶさに見ていけば弊社が生き延びる程度のチャンスはあるはずです。また報道や評論を真に受けずに現実を見渡せば、きっと新しい変化が生まれているはずです。
一方、弊社も大手企業ほどではないにせよ、ここ数年それなりに体制づくりに取り組んできました。スピードも遅いし、まったく不十分ではあります。取り組んできた方向性自体が正しいのかも確証がありません。しかし、細かい部分では確実に力がついてきている実感はありますし、今年はそれらの取り組みを試される年になりそうな気がします。

Not Change! 今年は変えない。
厳しい年だからこそ、今まで取り組んできたことを信じて、粘り強く続けていきたいと思います。

2008年は仕事をしながら年を越し、そのまま1年間慌ただしさを引きずってしまいました。振り返ってみると、このサイト上でご挨拶が一度もできないままでした。状況はさほど変ってはいませんが、今年はサイト上の原稿作成の優先順位を上げて、定期的に状況報告をしていきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

2009年元旦  代表取締役 伊藤 弘二朗

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