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労働分配率を算出する際の、「付加価値額」に算入する妥当なP/L科目をお教えください。

労働分配率を算出する際の、「付加価値額」に算入する妥当なP/L科目をお教えください。
ちなみに現状は、人件費+賃借料+租税公課+減価償却費+営業利益で算出しております。

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付加価値そのものについては、すでに十分ご理解いただいていると思いますが、改めてご確認させていただきます。
付加価値とは、「企業が、外部から購入した財やサービスに対し、自社の経営活動を通じて新たに付け加えた価値」を意味しています。
そして、この外部からの購入額に企業が新たに付加した付加価値額を合わせたものが、その企業の売上高や生産高となります。
そのため、付加価値額を計算するときには、売上高や生産高から外部から購入したもともとの価値(原価)にあたるものを差し引いていく方法(控除法)と、外 部から購入した原価を除き、それ以外の費用や利益を拾って足し込んでいく方法(加算法)があります。

控除法では、中小企業庁方式が代表例のようで、加算法では日銀方式がよく紹介されています。
これら以外にも経済産業省、財務省、各新聞社などによるものがありますし、各業界団体、シンクタンクやコンサルティングなども独自の計算式を決めて用いて いるようです。
それらのうちどれを用いるかは、各企業の目的によります。自社の状況を何らかの統計データと比較したいのであれば、その統計データが用いている計算式を採 用するのが妥当ですし、業界内の競合他社と比較したいのであれば、業界団体の計算式か、それが無ければ公表されている各社の財務諸表から簡単に計算できる 方式を採用することになります。
あるいは、労使間で賃金の協議をするための基礎データとして用いるのであれば、労使で協力して定義しておくことが必要かと思いますし、経営計画を作るため の一時的な分析データであればその必要に応じた計算式を用いればよいかと思います。

さて、ご質問にあった現在の計算方法の「人件費+賃借料+租税公課+減価償却費+営業利益」は加算法によるもので、営業利益の部分を「経常利 益+金融費用」とすれば日銀方式と同じで、これ自体は問題はないと思います。
ただし、すでにご検討済みかもしれませんが、実務的な部分では数点問題になる部分があります。
まず「人件費」です。人件費に含まれるものは、役員報酬、従業員給与、賞与、福利厚生費、退職金あたりまではまず問題ないと思います。これらに関連して賞 与や退職金の引当金繰入額は加算する必要がありますし、役員退職慰労金を生命保険等で運用し、損金参入している場合にはそれらも加算する必要があるかもし れません。
また、売上原価の中に労務費がある場合は、それらの給与手当、賞与、福利厚生費、退職金も加算対象とすべきでしょうし、外注費や業務委託費などの中に派遣 社員、パート・アルバイトの給与が含めている場合は、それも加算すべきかと思います。

次に「減価償却費」ですが、繰延資産の減価償却費がある場合は、それも加算する必要があります。
また問題になる部分として、リース料、レンタル料がありますが、その費用の性格からすればこれらも減価償却費の一部として加算すべきかと思います。
そのほか、「支払特許料」も加算する対場合もあるようです。

以上、実際の作業をやる場合にポイントとなりそうな点を整理してみました。
弊社は会計学そのものを専門としておりませんので、一部に不正確な記述が混じっているかもしれませんが、ご参考になれば幸いです。

☆参考→付加価値額の算出法


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