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3.OJT期間の設定

更新 2013.03.19(作成 2002.10.09)

OJT期間の設定

配属後、先輩から指導を受けるのは数日だけという企業もありますが、一般に「OJTを制度化している」企業の場合だと最短で1カ月、最長だと2〜3年くらいまで存在しています。ただし1カ月だと月次の業務を十分指導できず、2年以上になると組織変更や異動なども考えられます。
そこで、期間設定としては最低で3カ月、最長で1年まで推奨したいと思います。また新年度や定期異動を10月以降に迎える企業では、最終をその時点までとするのが運用面でもやりやすいでしょう。



OJTの期間を3カ月以上とする理由は何か。

職種によっては直接指導する項目の必要時間だけを考えると、3カ月でも長すぎるのかもしれません。
営業部門だと「もっと早く営業に出したい」、製造部門だと「もっと早くラインに入れたい」、間接部門でも「そんなに教育ばかりやっていたら仕事にならない」という意見も耳にします。
しかし、この3カ月間というのは、いつも何かを教えていないといけない期間ではありません。OJTは仕事を通じて指導していくのが基本でもあり、OJT期間中に担当を与え、仕事をさせることはむしろ好ましいことです。
比較的単純な職務の場合は、実際に数日間の指導だけで十分というケースもあります。
しかしそれでも最低3カ月と設定するのは、作業手順を教えるためだけでなく、その習得状況や習熟状況を定期的に確認したり、仕事や職場生活でぶつかる問題に相談にのったりするために必要な期間でもあるのです。さらに言うと、新人に対し優先的に時間を割くことを義務づける期間でもあります。

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OJT期間が1年だと長すぎるのではないか。

1年間と設定している企業でOJTリーダーを担当した人の話を聞くと、大半が長いと感じているようで、後半は何もすることがなかったという意見もあります。
しかし多能工化が必要な製造職、案件ごとの個別性が高い生産財営業、1年サイクルで業務を回しているスタッフ職など、職種によって一通りの経験をさせるのにかなり長い期間を要するものもあります。そのため、全社共通の期間設定をしようとすると1年が落ち着きやすい長さと言えます。
ただし、指導機会が減ったり、OJTがマンネリ化するという状況も実際に起きてくるため、「OJT期間が3カ月以上になる場合は、フェーズを2つ程度に分ける」という方法を推奨します。そしてフェーズごとにOJTの進め方を変え、OJT自体にメリハリをつけていきます。
また、入社2〜3年目の若い社員がOJTリーダーの場合は、期間が長くなると自分で指導できる項目がなくなったり、新入社員をライバル視して教えなくなったりという状況も起きてきます。そこで、最初の3カ月は若手を担当として指導経験を積ませ、以降はベテランや所属長が担当するというように、OJTリーダーを変更しても構いません。

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OJTの期間を決めないと不都合はあるか。

どんな仕事でも期間や期限がないものは良い結果を生みません。
OJTも同様で期間が明示されていないと、目標意識も薄くなり無計画なものになりがちです。また、いつ終わるのかわからないという状況はストレスの原因にもなりやすくなります。
また期間が明示されていても、その期間が終了した後、指導関係が解消されるのか、なおも継続しているのか、あいまいになっているケースも多いようです。
この場合、OJTリーダーだけが「もう自分の役割は終わった」と思って面倒を見なくなると、新人はリーダーに対し不満や不信感を抱いてしまうし、逆に自分は独り立ちしたと思っている新人にOJTリーダーが事細かに指導しようとすると、やる気をなくさせてしまうこともあります。
期間を明示するだけでなく、その期間が満了した時点で上司が終わりか継続かを宣言してやるということが新人のOJTでは大切なポイントのようです。


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