ナビゲートのロゴ
ナビゲート通信は主な更新情報をお届けするメールマガジンです。ご登録はこちらから。

下記はページ内を移動するためのリンクです。

現在位置

 ホーム > 正気堂々 > 目次INDEX > No.1-1

正気堂々〜前書き〜

更新 2016.03.03(作成 2005.02.21)

| INDEX | NEXT→ |

人事は会社の心である。

◎来期の‘人事’を発表します。
◎‘人事’のやつは生意気でけしからん。
◎これは‘人事’の仕事だろう。

などなど、‘人事’はいろいろな言われ方をします。
いわゆる人事異動の人事であったり、人事部門に所属し、人事業務に携わっている人そのものを指していたり、人事部門全体のことを指していたりと、広い意味で使われます。しかも‘人事’というだけで意味が通じます。

人事は、一人ひとりの給与や賞与を決定したり払ったりと、人にかかわる業務をこなしていきます。その業務をつかさどるルールや制度構築も人事自ら考えます。そのルールを自ら考え、提案しオープンにすることで考え方を浸透させていくのです。そこには人事の心があるのです。

人事は採用前から採用活動を通じて社員とかかわり、退職後も退職金や年金の支払いなどでかかわり、大げさにいえば死亡後も花輪や弔電を捧げ、遺族年金の支給など、社員の生涯を通じてかかわりを持ち続けるのが‘人事’です。

一方、組合と交渉したり、さまざまな行事の場ではメッセージを発したりします。
その場合は会社の代表として、会社の‘考え方’を発します。
時として力強く、時として粘り強く、また理路整然と粛々と推し進めなければならないこともあります。
苦しいこと、悲しいこと、喜ばしいことなど人に関するあらゆることに携わり、まさに「会社の心」そのものです。

“組織は人なり”といいます。人がいる限り‘人事’があります。
人事とは何か。筆者が人事の仕事にかかわりをもって以来、ずっと考えさせられたテーマです。
一言で語ることはできませんが、しかし、人がなせる業であるからにはそこには必ず心があります。そして、筆者がたどり着いたのが冒頭の言葉であります。
幸いにも筆者は貴重な経験を数多くさせてもらいました。
感動と喜びに涙を流したり、悔しさに体を打ち震わせたり、責任の重圧に押しつぶされそうになったりと、まさに波乱万丈でした。
そこには常に、人の心と心の葛藤がありました。
題名の「正気堂々」は、筆者が今にもくじけそうになったときに出会ったもので、悩み苦しむさなか、どれほど勇気づけられ励みになったことかわかりません。
その詳細はストーリーの中で展開していきますが、まずはそのドラマをお楽しみください。

ベテランと呼ばれ、もうそろそろリタイアの時期も見え始めるころになり、これまでの経験と感動、そして心の汗をなんとか後輩たちに引き継ぎたいと思っていましたが、語りつくせる時間も機会もないまま転機を迎えました。
何か形に残しておきたいと常々思っておりました矢先、ナビゲート社から話があり、この体験を連載する機会を得ることができました。

人事は人のなせる業。そこには必ず心が存在します。
これを機に、人の織り成す心模様を、そして人事の心を少しでも描き出し、今現在頑張っておられる方たちの参考になれば幸いと思い筆を執ることにいたしました。

今現在人事に携わっている方々にとっては、今後の人事行政の参考になればと思います。
他のビジネスマンにとっても、これから長いビジネス社会を生きていく上で人事の心を理解しておくことは、日々の業務の処し方、仕事の進め方など大いに参考になるものと思います。

この仕事は、かねてより考えていた私の夢でした。
読者のみなさまのお役に立てれば幸いです。

「正気堂々」についてご意見をお聞かせください

▲このページの先頭へ

お問い合わせ・ご連絡先
Copyright © 1999 - Navigate, Inc. All Rights Reserved.