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category : [旅行・海外生活]
writer :[ち]
ゴールデンウィークに中国北京へ行ってきました。
北京は2008年のオリンピックで、大きく変化したと言われています。
私は長年北京に住んでいたことがあるのに、電車を乗り継いでホテルまで行く、という日本では当たり前のようなことを、一度もやったことがありません。なぜなら、以前は空港から市内まで行くには、長距離バスかタクシーを使うしかなかったからです。それはつい2年前のこと。オリンピック開催を機に、空港から北京市内まで電車が通り、地下鉄の路線も増え、交通面もとても便利になりました。
初めて乗った空港から市内までの電車は、長距離バスに比べたら、揺れも少なくきれいでとても快適でした。その後、市内の地下鉄に乗り継ぎホテルに向かいます。エスカレータのない階段で、トランク運びに苦戦していると、中国人男性が「持つよ」と言って運んでくれました。こういうことに関しては、日本人より中国人が情があるなと感じます。
ホテルがあった「永安里」という駅周辺は、昔から外国人がよく出入りする場所です。各国の大使館が近いこともあり、道がきれいに整備されています。夕刻、散歩に出かけてみたら、ゆるやかにそよぐ風、美しくなびく緑、オープンカフェで涼む人々......ここは「パリ?シャンゼリゼ?」と言いたくなる心地よさでした。
「まあ、北京も変わったわね!」とうっとりする母。その気持ちは翌日裏切られるであろうことを知っている私は「いえ、ここは昔からこうだから......」と口ごもります。
翌日5月1日は、中国も休みに入り大勢の人が観光地へ集まります。
そんな日に、私たちは天安門広場に行ってしまいました。天安門を見るためではなく、近くの北京歴史博物館に行くためでした。住んでいたころなら、このような時期には決して近寄らなかった場所です。すっかり感が鈍ってしまったのでしょう。「しまった。今日は来るべきではなかった」と気がついたのは、地下鉄の中。お澄まし顔の北京人の姿はどこにも見えず、どうみても田舎から来たらしい家族が何組もいます。混雑した中で、少しづつ立ち位置が離れていく家族たちは、どことなく声を弾ませて声をかけあっています。「○○(名前)、次降りるからなー」「わかったー!」
気持ちも焦っているのか、ドアが開けば我先にと、人をぐいぐい押して前に進みたがります。乗る人も降りる人もそうなると、前にも後ろにも行けないという状態になってしまいます。以前、「電車の中で思うこと」でも紹介していますが、北京の地下鉄では「勝ちにいく」勇ましさが必要です。しかし昨日に乗った時は、混んでいても押し合うということがなかったので、都会の北京ではマナーが定着しつつあるのかもしれません。
この時の様子を、その日ホテルに帰ってから母が思い出し、「小さい頃、花火の帰りがあんなだったな......知り合いばかりで混雑する感じ。押し合いへし合い。懐しい」と言いました。
さて、地下鉄を降りてからも、道は人・人・人。
そして天安門広場を中心に座り込んで休む人たち、キュウリを丸ごとかぶりつく人たち。
「ああ、ここが北京。そう、私は中国にきたぞー!」と困ったような嬉しいような、やっとそんな気分になったのでした。
そして肝心の北京歴史博物館はというと、改修工事中で見れませんでした。
ところで、今回北京でやりたいことは、
・友人に会うこと
・中華料理を食べること *特にジャージャー麺と、唐辛子鶏(辣子鶏)は絶対食べたい。
・北京歴史博物館に行くこと
・マッサージをしてもらうこと
・洋服を安く買うこと
・厨房市場に行くこと
でした。ガイドブックも持たず、始めから大した計画もなかったのですが、北京歴史博物館という唯一の観光スポットにも行けず、日常を北京に移しただけのような旅になりました。
ということで、以降は、写真を交えて旅をご紹介いたします。
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初めて乗った空港から市内までの電車 | ||
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初日の夕食です。安くて気軽なレストラン。日本でいうと、ガストみたいなところでしょうか。 | ||
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美しい町並みと地下鉄(オリンピック以降、地下鉄でも空港のような荷物検査があります) | ||
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(左)北京で手に入る南の果物です。 (右)中国のヤクルトは量が多いんです。左が日本の(65ml)、右が中国の(100ml)です。 |
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(左)北京に着いたとたん、肌がカサカサ、粉を吹きました。湿度は30%! (右)翌日、洗濯物を干していた成果があって、湿度が5%アップしました |
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(左)5月1日込み合う地下鉄。 (右)座り込んで休む人々。写真ではわかりにくいのですが、座る場所も混んでいました。 |
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天安門広場へ入るための検査。ここでもX線検査。厳しい。 | ||
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念願のジャージャー麺!有名店なのでとても混んでいました |