No.30
ありそうでない字

駅ビル内の郵便局の前で、大学生と思われる青年から声をかけられました。
「すみません、ケンキュウシツって、こうでしたっけ?」
そう言って差し出された手には「慶応大学 △△ケンキュウシツ(←漢字)」
と書かかれた封筒がありました。
「これから大学院の願書を出すんですけど、こういう字だったかなぁ、と思って」 そうあっけらかんとさわやかに言い放ちます。
大学院に行こうっていう人が「ケンキュウシツ」の字をきくとは......。
あまりに意外な質問に、なぜかこちらの方がおどおどしてしまいました。
宛名を見てみると、......クセのある字がなんとも妙です。
見れば見るほどわけがわからなくなってきました。
「うーん、なんか変だけど、合ってるんじゃないかなぁ......」と
あいまいな返事をすると、「そうですかぁ」と封筒を手にし、くるっと振り返り
「おーい、合ってるみたいだよ」と大きな声を出しました。
その先には友人らしき学生が2人。1人はベンチで願書を書いている途中でした。
「ケンキュウシツ」がわからない仲間がいたとは、さらにビックリ。
もっとも、ど忘れっていうのは誰にもあることだからよいとして、すぐ隣に書店もあるのだから、そこでこっそり調べませんかね、普通。
ある意味、大物かもしれません。
 
さて、その場を離れしばらく歩いた後、私は猛烈な自己嫌悪に陥りました。
ハタと気づいたのです。あの「ケンキュウシツ」は間違っていたと。
学生達はとうに願書を投函してしまったことでしょう。
きっと3人揃って玉砕です。あーーあ。

私を錯乱させ、学生達の桜を散らせた(であろう)「ケンキュウシツ」の字は、確かこんな感じの字でした。どうして気づかなかったんでしょうね。
        ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
        ケンキュウシツ
[の]


 
★ おまけのフレーズ 

  「天衣無縫」
   天女の衣には縫い目がないという意から、詩歌などが、技巧くさくなく
   いかにも自然なしあがりであること。
   さらに転じて、飾り気のない無邪気な人柄という意味にも使われる。


業務マニュアルTipsに以下を追加しました。
 
・「デコボコな構造をどう見せるか」 2004.03.03  
社員ブログ:「気まぐれ歳時記」に以下を追加しました。

・「疑うか信用するか!?」 2004.03.01
・「音を見る」 2004.02.26


ビジネス基本用語集に以下を追加しました。(現在635語) 2004.03.09

ドミナント(出店) / トレーサビリティ / ハインリッヒの法則 /ヒヤリハット

  ◇◇ ピックアップ! ◇◇

<ハインリッヒの法則(Heinrich's law)>

1930年代、アメリカのハインリッヒ氏が労災事故の発生確率を調査したもので、「1:29:300」の法則とも言われる。これは、1件の重症事故の背景には、29件の軽傷の事故と、300件の傷害にいたらない事故(ニアミス)があるという経験則。またさらにその背景には、数千、数万の危険な行為が潜んでいたともいう。

つまり、事故の背景には必ず数多くの前触れがあるということ。
メディアとネットワークの発達した現代においては、たった1件の事故やクレームなどでも、十分に企業の存続を脅かすこととなりうる。このようなリスクを事前に回避することは、経営の重要課題となってきている。

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