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筍のようにすくすくと 2007年 新春のご挨拶

更新 2007.01.04(作成 2007.01.04)

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今年も多くの企業では、穏やかな新年を迎えているようです。
弊社の顧客企業も、昨年は業績が安定していたところがほとんどでした。ただ、それでもイケイケどんどんというほどでなく、経営の舵取りには手堅さが目立ちます。とりわけ雇用の面では十分な要員確保をしている企業は少なく、最小限の人員で追われながら仕事をこなしている印象がありました。

私自身、昨年は多忙を極めた1年でした。
もともと人並み以上に働いていたほうでしたが、昨年は一年中切れ間なく追われていた気がします。ベッドでゆっくりと寝た記憶も少なく、床や移動中の座席での仮眠で繋ぎながら、ひたすら時間と格闘していました。
それでも約束を果たせなかった案件がいくつかあり、社内の課題もいくつも先送りしてしまいました。何とか穴を空けずに済んだ案件でも、仕上がり状態は自分のイメージとは遠いものばかりでした。達成感が乏しいためか、次第に主体的に仕事をしている感覚が薄れ、8月には生まれてはじめて夏バテを実感していました。

このような仕事の仕方をいつまでも続けるのか、私自身も自問自答を繰り返していた中で、スタッフの雇用や処遇に関しても考えさせられる出来事がいくつかありました。スタッフ一人ひとりが抱える生活、人生での夢、職業観、人間観、組織観、社会に対する価値観……。
個人の背景にふれるたび、会社として提供できるものの少なさを実感します。多様性を許容していくことの大切さを感じつつ、組織の論理を押し付けざるを得ない場面もあり、自分の中での葛藤が絶えない1年でした。

2007年問題。団塊の世代の大量退職が始まる年。
今年は、数年前から危惧されてきた年を迎えました。しかし、一部の企業をのぞいては、技能伝承への取組みや雇用継続などの制度的な準備も整い、それほど深刻な問題とはならないように感じます。
むしろリストラをせずに耐えてきた企業では、高賃金の層が退職するこのときが“やっときた”という印象もあります。それらの企業では、これから数年間でコスト構造が大幅に改善され、循環財源によって採用も活発になるはずです。ポストが空いたことで組織の中にも機会が増え、組織の活力が増しているはずだと思います。
社会全体で見ても、退職金によって消費が拡大し、景気にも好影響を与えるはずです。女性やニートの正社員雇用も増え、中小企業への高度な労働力や技能の移転も進むでしょう。都市部ではすでに短時間労働者の賃金の上昇が急激に進んでいますし、そのうち正社員の賃金にも波及していくことでしょう。

2007年問題は、マイナス面よりプラス面のほうがたくさん出そうな気がします。しかしながら、もう少し長いスパンで捉えると、企業が取るべき施策が見えなくなってしまいます。人口減少による国内市場の縮小は不可避ですし、若年労働力は確実に不足します。一方で高齢化によって社会的コストは上昇し、従業員1人あたりのコストは着実に上がるはずです。
国内市場では、もはや量産、量販によるコスト低減という方策はとれません。活路を海外に求めるなら、処遇面はBRICsやNext11といった新興国の水準を無視するわけにはいかなくなります。
ここ数年のブームに乗って雇用を増やしたり、賃金を上げたりして大丈夫なのか。答は見えません。

団塊の世代の大量退職が一段落するころ、会社の中には就業に誠実で、組織に安定感をもたらしてくれた世代はいなくなります。そのとき、労働市場の状況や雇用のルールどのように変化しているのでしょうか。仕事に対する価値観はどんな方向に向かっているのでしょうか。どうすれば優秀な人を採用し、引き止め、意欲をかき立てることができるのでしょうか。
2007年は、このような雇用に関する問題を真剣に検討すべき年のような気がしてなりません。

弊社のことに話を戻します。
昨年はいくつかの出来事の際に、会社としての実力のなさ、弱さを痛感させられました。会社に力がないと、スタッフにも辛い思いをさせてしまうし、公正であることという基本的なことも揺らいでしまいます。
対話だけでは問題解決にはなりません。実質的に問題解決を図るには、収益力を高め、規模的にも健全に拡大していくこと以外にありません。

今年は改めてそのことを強く意識して、経営を行っていこうと思います。
収益力が高まれば経営の選択肢も広がり、スタッフも将来への希望が膨らみます。楽しいし、熱中できるし、誇りを持って仕事ができるはずです。そのために私は夢を語り、道筋を示し、着実に歩を進めていきたいと思います。

具体的な課題を1つ。
昨年、社内に『筍』というプロジェクトがありました。「すくすくと、勢いよく伸びること」をイメージしたコードネームでしたが、事情があって頓挫してしまい、ほぼお蔵入りの状態になってました。プロジェクトの内容は少し修正するつもりですが、今年、もう一度このネーミングでプロジェクトに取り組んでみたいと思います。そして、何とか今年中には皆さまにお披露目できればと考えています。

筍のようにすくすくと、勢いよく。
プロジェクトだけでなく、会社もスタッフもどんどん伸びて、大きな飛躍の年にしていきたいと思います。

2007年元旦  代表取締役 伊藤 弘二朗

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