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職場での気づき

恐くて魅力的で困った先輩

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プロダクション勤務(女性)  2017-04-25

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恐くて魅力的で困った先輩

ある小さなプロダクションに転職したときのことです。
たぶんその会社で、OJTという言葉を知っている人は、いなかったのではないかと思います。
なので、ちゃんとしたOJTを受けた記憶はないのですが、初期の頃に指導を受けたのは、2つ年上のアユ(あだ名)さん、30歳でした。その人について書いてみたいと思います。

小さな会社では、一人ひとりの個性がダイレクトに会社全体に影響するように思います。
アユさんもまた影響力が大きくて、よくも悪くも、彼女の存在が会社の風土を作っていたと思います。

アユさんは、やるときはとことんやる人で、納期前は徹夜することも少なくありませんでした。
会社の洗面所でそのロングヘアを洗っている場面を目撃したことも一度や二度ではありません。
でも悲壮感はなく、自分が納得いくまで好きにやっているという感じで、むしろプロッぽくて素敵に映りました。
そのデザインセンスは社内ではダントツで、コンペの勝率も高く、私もアユさんのデザインは好きでした。

このように、仕事ぶりでは見習う点は確かにあったのです。

一方、人間的には、お世辞にも見習いたいとは言えない人でした。
仕事熱心とはいえ、自分に対してはかなりルーズ、というか困った人でした。
上司が揃って出払ったときは、後輩たちを引き連れてベランダでスモーキングタイム。見張り役を立たせておいて上司が帰ってくる姿をとらえると、大急ぎでタバコの匂いを払い、一斉に席に戻って仕事をしてたふり。やっていることがまるで高校生です。
私はタバコを吸わないので、アユさんからすれば"煙ったい子分"だったかもしれません。

やる気があるときのアユさんは目を見張るものがありましたが、そうでないときは本当にだらしないのです。
自分ひとりでさぼるならともかく、周りを巻き込んでしまうのはいただけません。

また、もともと社内にはなんとなく「あだ名やちゃん付けで呼びあう」風土があったのですが、それを決定的に定着させたのはアユさんでした。
「アユ」ももちろんあだ名ですが、「アユさん」とさん付けで呼ぶのは私くらいで、上司も後輩もみな「ア~ユ~」と呼び捨てでした。 
ちなみに、私は○井という名字でしたが、入社初日に総務の人から「○ちゃん」と呼ばれたのにはびっくり。しかし翌日アユさんが「○ピー」と呼んだので、その後私のあだ名は「○ピー」に決定しました。

アユさんは人に対してもムラがありました。基本的にはとても厳しいのです。

「だからぁ。昨日もいったでしょ!」「はぁ~?なんでわかんないかなぁ」「どうしてそうなるわけ?」「むいてないよ」

たぶんOJT的にはダメダメな、イジメともとれる対応で、新人を1週間以内に立て続けに3人も辞めさせたことがありました。
私が入社した当時も、1カ月で5人採用して、そのうち半年後まで残っていたのは私1人だけだったのです。

「おい、アユ、ほどほどにしろよ。採用費がかさんでたまらん」と、ある日部長がたしなめましたが、アユさんはちっとも悪びれず「あの程度のことができないなら、さっさと辞めてもらったほうが会社のためでしょ!」と、ため口で言い返していました。

一方なぜか私には、むしろ少しこびるような態度が見られました。私がスモーキングタイムにのってこないということもあったのでしょうか。

「ねぇねぇ○ピー、聞いてくれる?実は私......(略)っていうことがあってぇ。でもこれって誰にも言ってないから、絶対内緒ね」と、打ち明け話で急に距離を詰めてくることもたびたび(でもその内緒話は、たいてみんな知っているのですが)。

こんなアユさんは、困った人だけど魅力的でもあり、社内外の男性社員からは人気がありました。
「取引先の営業からしつこくされて困るンだよね~。ありゃストーカーだわ」と、公然の内緒話を打ち明けられたこともあります。

このようにクライアントに対しても、ふところに入っていくのがうまいく、それもコンペの勝率を高める要因だったのかもしれません。

アユさんは、いわば猛毒をもった大輪の花でした。押したり引いたり甘い香りで誘い込んだかと思うと、いったん自分の獲物とみなした者に対しては容赦なく打ちのめす、そんな恐さを持っていました。
むろん、私とて無傷であったわけではありませんが、かろうじて捕食を免れたと思っています。しかし、私がもし20代前半の若さだったら、その毒にやられていたかもしれません。

では、辞めていった人たちと私と何が違ったのか。
たぶんですが、私がのりが悪く、アユさんの世界からいつも一定の距離を置いていた、ということがよかったかもしれません。
数年間の社会人経験を経て、「この手の人には近づくな。とはいえ敵に回すな」という老獪なアンテナが働くようになったので、初期対応を間違えることなく済んだのでしょう。
しかし、若い人たちにはそれは難しいと思います。

実際、メンタルにダメージを負って辞めていった人たちは、素直でいい人が多いように思います。アユさんにあわせている内に、その世界にすっかりからめとられ、振り回されていたように見受けられます。

アユさんは「辞めさせて正解」と思っているけど、新人たちにとっても「辞めて正解」だったのかもしれない、という気もします。会社の隅々までアユさんの毒が回っているような環境下で、一度餌食になってしまってからその状況を覆すのは、ドラマの中ならともかく、現実には難しいように思うからです。
とはいえ、短期間で辞めては経歴に傷がつきますので、そこは悩ましいところです。
まずは一歩引いて見られるように、社外の部外者に相談してみるのがいいのかもしれません。

OJTでもなく、オチのない話になってしまいましたが、何かの参考になればと思います。


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