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融通のきかないOJTリーダー

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メーカー管理部門  2013-03-13

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融通のきかないOJTリーダー

私はアパレル業界で3年働いたあと、ある機材メーカーに中途入社しました。
管理事務の経験があることから、業務部に配属されました。そこは仕入れと販売に関する管理事務を担う部署です。

中途の私にもOJTリーダーがいました。名前は村田さん(仮名)。きっちりと細かいところまで丁寧に教えてくれて、最初はラッキーだなと思いました。村田さんは社内でも生き字引と呼ばれるような人で、業務の細かいところや、関連規程もよく知っています。
確かにOJTリーダーとしては、とても頼りになる存在でした。しかし、超がつくほどの堅物というか、遊びがないというか、つまりは全く融通がきかない人なのです。どちらかというと体育会系のノリの中で生きてきた自分としては、正直あまりなじめませんでした。
もともとこの会社は老舗の大企業のためか管理志向が強く(と転職組からは見えた)、何をするにもルールや手順がきっちり決まっていて、とても息苦しく感じられます。その上にこのOJTリーダーです。かなり違和感を感じましたが、不況の今、転職組の自分が簡単に辞めるわけにはいきません。ここは我慢だ、と言い聞かせていました。
しかし半年も経って仕事を覚えてくると、OJTリーダーに対して不満に思うところも出てきました。

例えばこんなことがありました。
その日中に取引先に書類を送らなくてはなりませんでした。遠方なので直接届けることはできません。私は急いで書類を仕上げ、あとは角2の封筒に入れて送るだけでした。ところが、角2封筒が見当たらない。1枚くらいあるはず......と思ってさんざん探してみたけれど、どこにもない!
OJTリーダーに事情を話すと、「購買部から封筒を仕入れるためには稟議が必要」ということでした。引き出しから稟議書を出し、これに必要事項を記入して、課長/部長/事業部長の印をもらうように、と言います。私は冗談だろうと思いました。
「......と、本来はこういう手続きが必要なんだけど、今回は急ぎだし、必要なのは1枚だけだから、こうしよう」という先輩の言葉を待ちました。......が、先輩の言葉に続きはありませんでした。
えー、まさか、うそでしょう?たかが封筒1枚に事業部長の印まで必要だなんて、それじゃ今日中に許可がおりないし、もしおりたとしても購買部に発注してから届くまでに2日はかかってしまう。

「今日中に送らないといけないんですよ。たった1枚ですから、隣の課からもらうってのはどうでしょう」
「課ごとに原価管理をしているからダメ」
「じゃ、ちょっと借りるってことでは?入庫したら返せばいいですよね」
「ダメ、そういうことをするとなし崩しになる」
「じゃあ、コンビニで適当な封筒を買って送るというのは?」
「資料を社用封筒以外で送るのは禁止されています!」
......いろいろ抵抗を試みたがムダでした。ああ、この人に聞くんじゃなかった。

「じゃあ、この書類はどうしたらいいんでしょう?いくら規則だからって、仕事に穴をあけていいんですか!」私は切れかかっていました。
するとリーダー、「書類を送らないといけないのはいつからわかってた?事前に封筒の在庫を確認しておくべきだろう。第一、在庫切れを起こすのは消耗品補充のルールを皆が守らないからこうなるんだ。最後の1パックを使った人が、ちゃんと補充申請しておけば問題なかったはずだ」
これは私1人にというよりは、課員全員に言い聞かせているような印象でした。
はぁ、ごもっともなんですけど、でも送らないと......。

結局、課内中の人が個人机の中を探してくれた結果、貴重な1枚が出てきてその場は助けられました。しかしさすがリーダー、「課の消耗品を個人机で保管するのは違反ですよ」とクギをさすのを忘れません。

この1枚が出てこなかったらどうなっただろう。私は新幹線に乗って届けに行ったのだろうか。きっとそれも何らかの規制にひかかってダメだったのだろうな。
OJTリーダーの言うことはわかる。でも臨機応変ってのも必要じゃないですか。会社も会社なら、リーダーもリーダーだなと私はつくづく呆れてしまいました。

そんなこんなで、ある意味尊敬はできるけど好きにはなれないOJTリーダーでした。
村田さんの頑固さは社内でも有名で、他の部署の人も多いに手こずっている様子。特に営業部員からは評判が悪いようでした。彼らはイレギュラーをしてでも売上を上げたいから、よく村田さんとぶつかっていたのです。

そんな村田さん、やがて法務部のリーダーに抜擢され異動になりました。まったく適材適所です。そして、かつての村田さんの役割を私が担うことに。こちらは残念ながら適材適所とは言い難い......。
しかし、今業務グループのリーダーになってみて思うことがあります。臨機応変はややもすると優柔不断になってしまうということ。その場その場でいい顔をするのは精神的には楽なのです。しかし何かを大目にみると、そこからすぐにほころびがきてしまう。ルールにとらわれて業務に支障を来すのは本末転倒ですが、「この一線は必ず守る」という基準をしっかりもっておかないと、とてもこの役目はできない、そう感じました。
善かれ悪しかれ、村田さんはブレることがありませんでした。村田さんならきっとこう言う、ということを社内の皆がわかっていました。その立ち位置を築いたというのは、これはこれですごいことだと、自分がその立場になってつくづく思います。
今でも日々判断に迷うことが多々あります。でもまず「村田さんならどうしただろうか」と考えてみる自分がいるのです。そして心の中で村田さんと対話して自分なりの結論を出すことにしています。こんなふうに、いまだ私が村田さんからOJTを受けているとは、周りの誰も知るよしもないのですが。


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