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飲食店のスパルタ指導

詰め込み式・放り込み式OJT 〜クローク係のアルバイト〜

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会社員(女性)  2008-08-08

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詰め込み式・放り込み式OJT 〜クローク係のアルバイト〜

求人情報に記載されていた時給は、頭一つ抜きんでた1,200円(!)で、土日休日は100円増しになるという。交通費も出る。帰りに買い物できるロケーションも、お店のランクも魅力的。六本木某ビルにあったフレンチ・レストランの「クローク係」のアルバイト。私は早速、電話で申込んだ。
数日後にレストランで面接、そしてその場で確定。
「未経験者歓迎!丁寧に指導いたします」と、書かれていたかどうかはもう覚えていないが、翌日からクロークのスパルタOJTが始まった。

今整理してみると、クローク係の仕事は、主に
・レジに注文内容を登録して代金を精算すること
・クロークとして荷物や傘をお預かり・お返しすること
・電話で予約を受付けること
なのだが、このほかにも食材を買い出しに行ったり、バイトに交通費を支給したり、まかないを用意したり、布ナプキンを折ったり、他店にFAXを送ったり、売上日報をつけたり、裏紙を裁断してメモ用紙を作ったり、掃除をしたり、細々した雑務が多々ある。
とにかく、することが多い。
しかもそれぞれに、ルールがある。
守らなければ注意される(メモ用紙も、縦横のサイズが決まっている)。

慣れてしまえば何ということもないのだが、最初の3日で上記のほとんどを説明された時には、絶望しかけた。先輩のレジ係が、その時自分のしていることを順に説明するのだが、することが多いので説明が終わらない。言われたことを片端からメモするのだが、とても追いつかない。しかも作業をやってみると、教わっていないことについても点検されるので、注意されながら覚えるしかない......。
一度に大量の情報を詰め込まれ、知らずに犯した「間違い」について謝らなければならない理不尽。3日の間に何度も、辞めよう!と思った。
実際、同時期に入店し、1日目の説明を受けた時点で「ばっくれ」て二度と来なくなるバイトも少なくなかった。ある意味、賢明な判断なのかもしれない。

出勤5日目には、同じフロアにある姉妹店の商品と、レジの打ち方を教え込まれた。姉妹店といっても経営会社が同じというだけで取扱い商品は全く異なるし、こちらはレストランではなく「カフェ」である。共通するルールもあるようだが、本店を理解していないうちは区別できない。
おかしい。ここの社員は、私がクローク経験者か、フルタイム勤務者だと勘違いしているのではないだろうか?商品の名前と価格と注意事項を並べる女性社員を前に、これは一言、クギを刺した方がいいかもしれないと思った。
「あの、すみません、私、まだバイト5日目なんですけど......」
「それがどうかした?」(このとき、この人は確信犯的に指導しているとわかった)
「まだ本店のレジもマスターできていませんし、こんなに一度に言われても覚えきれません」
「え、なんで最初からあきらめるの? やってみようと思わないの? できると思うから教えてるんでしょ(後略)」
終わらない説教に、私は泣き出した。女性社員は慌てて弁解しはじめた。辞められてしまうかも、という焦りがにじんでいる。
翌日出勤してみると方針を変えたらしく、レストランのレジを集中して習得することになった。習っている側からみれば無理のある指導でも、教える側にとっては泣かれるまで気づかないものらしい。もっとも、その女性社員は「あいつすげー生意気なんだけど!」と触れまわったらしいので、私の涙に心を動かされたわけでもなさそうだ。

その次の週には、すでに私1人でレストランのクロークに立っていた。何か困ったことがあれば、カフェに内線して聞いて、と言われるが、カフェが混雑していれば助けてもらえない。レジには現金が入っているのでうかつには離れられず、カフェへの内線もつながらず、クレームを述べ立てるお客様を前にハラハラすることも1度ではなかった。
1人で作業する参考になりそうな「しなければならないことリスト」とか、「レジの打ち方マニュアル」といったものも、何もなかった。
自分で用意したA5版の大学ノートは、ほとんど仕事のメモで埋めつくされた。このノートをきれいに清書したらみんなの役に立つだろうな......と思っていたけれど、私自身、バイトが長くなるにつれてそんなメモは必要なくなった。
せめて入ったばかりの人のために、あのノートを残してあげられればよかったのかもしれない。が、辞めると決めた日に、なんだか無性にたえられなくなって、処分してしまった。今でも、もったいないことをしたと後悔することがある。

こういうハードな指導を行う職場は、大概、人手不足が深刻だという。たしかに早く一人前にしてシフトを回したいという会社側の願望が、ストレートに表れている。しかも、社員のいない日でも平気なように、社員並のスキルをバイトに求めてくる。教える側の都合が前面に出ていたOJTの間、私がささやかな反抗をしたことで、教わる側の気持ちが少しでも伝わったとしたらいい、のだけれど。

こんな話をすると、「よくそんなバイトを続けられたね」とよく人に言われる。私は「だって時給が高かったから」と答え続けてきた。
私が辞めるとき、上記の女性社員がプレゼントのハンカチにカードをつけてロッカーに入れておいてくれた。
- -「××さんってほんとに負けず嫌いだよね、よく頑張りました」- -
たぶんそれが、私がすぐに辞めなかった本当の理由なのだろう。


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