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No.15アプリケーションソフトの影響

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2003年4月22日

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アプリケーションソフト(以下アプリ)は、その用途によっていくつかの種類に分類されます。
ワープロ、表計算、プレゼンテーション、データベース、グラフィックスなどなどです。
何かドキュメントを作ろうと思ったときに、何を使用するかは結構重要な問題です。適切なアプリを使用しないと、生産性が落ちるばかりでなく、思考そのものが制約を受けるからです。

前回、情報とレイアウトのミスマッチについて書きましたが、ひょっとするとアプリが原因かもしれない、と思える場合もあります。

業務マニュアルを作るアプリは?

さて、社内で業務マニュアルを作成する場合に、どのようなアプリを使用されるでしょうか?
ちなみに弊社が制作を受託する場合は、以下のようなことに基づいて決めます。

  • 最終的な納品形態、利用形態
  • 改訂方法
  • 要求品質
  • 制作効率

しかし、一般の企業では、マニュアルの専門部署でないかぎり専用アプリを調達できるわけではありません。使えるアプリは限られており、その中でも日ごろ使い慣れたものを用いて作り始める傾向が強いかと思います。

例えば表計算アプリ。これは本来、マニュアルのようなページものを作るのは得意ではありません。
しかし、意外にも表計算アプリを使ってマニュアルを作っている企業が多いことに驚かされます。恐らく日ごろもっとも慣れ親しんでいるアプリだからでしょう。 この表計算アプリでページを管理したりレイアウトをするのは相当な労力を要するはずです。また、いったん作ってしまったレイアウトをやり直すことも至難の技です。(もっとも本人はそう思っていない場合もありますが......)

一方、プレゼンテーションアプリを使ってマニュアルが作られているケースも多く見られます。
すでにいくつかのレイアウトフォーマットが用意されているので、労力をかけることなくそれなりの見栄えがとれます。ただそれだけに、内容についての検討が不十分と思える場合があります。
また、1つのパターンに無理やり内容をおさめようとするため、情報がゆがんでしまう場合もあるようです。

アプリケーションソフトを使い分ける

いずれのアプリも多機能化が進んでいて、何を使っても一定レベルの表現ができるようになってきました。その意味では、アプリの分類の境界線があいまいになってきたともいえます。ただし、付加機能が増えたのであって基本機能が変わったわけではありません。それぞれに得手不得手があります。将来的にはわかりませんが、現段階では、目的に応じた使い分けをしていく必要があるかと思います。
マニュアルを作るには、"思考が妨げられず、表現に制約を受けないこと"が理想だと思っています。
今のところ、1つのアプリで完ぺきにその条件がクリアできるものはないかもしれません。
そこで、できれば内容を検討する段階とレイアウトの段階とで、アプリを使い分けることをお勧めします。

まずはシンプルなテキストエディタなどで内容を作り始められたほうがよいでしょう。そのときは、フォントの種類や大きさ、マージン、配色などの表現要素は考えないようにするのです。加えて、手軽に使える作図ツールがあるとベストですが、もしなければ手書きでも構いません。

内容についての構想が固まったら、その後で他のアプリにデータを移し、レイアウトを施すようにするとよいでしょう。この段階は手持ちのアプリを使えばよいと思います。

「使い慣れたアプリで作り始める」ことで、知らぬ間に思考や表現の制約を受けている場合があります。また、試行錯誤をしようにもできなくなる場合もあります。取りかかる前に、どのアプリを使うかについて考えてみてください

自由に発想できるようになるためには、いろいろなアプリを探求していくこと、そしてできるだけ良いアプリを見つけて使うこと(自腹を切ってでも)が大切な気がします。良いアプリとは決して多機能ということではありません。むしろシンプルで違和感のないものがよいかと思います。

日ごろ同じアプリばかり使っていると、そのアプリを使うことを前提に「思考」してしまうことがあります。もし使い勝手の悪いアプリを無理して使い続けたとしたらどうなるでしょう。思考が妨げられるだけでなく、自分の思考パターンがそれにあってしまい、本来の人間的な感覚さえ損なうのではないか......、それは大げさな危惧でしょうか?

author : 上村典子 

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