No.09

業務マニュアル作成のコツ:仕事の構造を知る

category:業務の整理・標準化/ワンポイント

公開日:2001年 09月 03日
更新日:2021年 06月 01日

前回、仕事を整理するための視点についてご紹介しました。今回はさらに、仕事そのものの構造について掘り下げてみたいと思います。
一口に仕事といっても、さまざまなレベルの仕事が存在すると思います。大きく分類すると「業務」のレベルと「作業」のレベルがあり、またそれぞれの仕事を行うための「基準」が存在すると考えています。
こうした言葉の定義については諸説あると思いますが、弊社では次のようにとらえています。(参考文献「職場管理の充実」吉田博著)

業務・作業・基準

業務 複数の作業と判断からなるひと括りの仕事。(通常、複数の人が関わる)
作業 定型的な一連の動作(単位作業、要素作業)としての仕事。
基準 「業務」や「作業」を行う上で守るべきもの。指針、品質水準、判断基準、条件設定、仕様、規程など、さまざまなレベルの基準が存在する。

業務と作業は入れ子状態になっているので、区分が難しいものもあることは確かです。どこまでの範囲を「業務」ととらえ、どのレベルを「作業」ととらえるかは、見方によって微妙に変わります。大事なのは、言葉の概念の白黒をつけることでなく、自社なりに仕事の切り分けをしてみること、そして何についてどこまでのマニュアルを作るのか、の見解をはっきりさせることです。
上記の分類は、概念整理を図るための1つの指標だと思ってください。

業務の性質をとらえる

さて、「業務」はその性質によって、さらに以下のように分類できると考えます。


固有業務 職場の基本目的に対応した中核となる業務。
支援業務 固有業務が効率よく進むようにするための業務。
管理業務 固有業務と支援業務を方向づけ、コントロールする業務。

仕事の性質について概念整理ができたら、いったいどんな業務が存在しているのか、上記を参考に業務項目を洗い出すとよいでしょう。そして、どこまでをマニュアルに落とす必要があるか、どういう業務から作成したらよいかについて、業務項目と優先順位を検討されることをお勧めします。

author:上村典子kamimura

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