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OJTリーダーを所属長に担当させるようにした場合、何か問題は生じますか?

当社ではすでにOJT制度を実施していますが、どの部署も忙しく、実際にはあまり指導ができていませんでした。すると上層部から、OJTリーダーは所属長にやらせろという指示が出てきたのですが、OJTリーダーを所属長に担当させた場合、何か問題は生じますでしょうか?

「OJTリーダーは所属長が行うこと」としている企業は多数ありますし、部署に適任者がいないため所属長が担当するケースも珍しくありません。
所属長とは、新人の直属上司で一般的な企業の職制では課長やリーダーといった職位の人を想定しています。このクラスの人は、社内の会議や関係先との打ち合わ せで不在となることも多く、昨今では自身も担当業務を持ったプレイング・マネージャーであることが多いなど、組織の中で一番忙しい階層でもあります。
そのため共通する問題としては、時間的な制約が多く、新人の指導に十分な時間を割くことができないという点があります。その結果、きめ細かな指導が行き届かず、新人が放置される時間も長くなる傾向がどうしても生じてしまいます。

実際には、所属長に任用される人はそれなりに意識も高く仕事のやり繰りも慣れているため、忙しい中でも新人の指導を何とかこなしている人も少なくありませ ん。しかし、やれている人がいるからといって、所属長がOJTリーダーを担当することがベストということにはなりません。
もともと新人のOJTのしくみは、所属長が忙しく十分な指導時間を割くことができないために考えられたものでした。そして、多くの企業で所属長以外の部下がOJTリーダーを担当したほうがうまくいくと認められ、定着してきた経緯があります。

上述したような、OJTリーダーを所属長としている企業でも、うまくこなしている部署では「お世話係」的な担当者を別に指名しているケースが多く見られま す。そして細かい指導はできるだけその担当者に任せ、所属長が不在の時でも質問があればその担当者に聞くように指示をされています。
つまり、OJTリーダーは所属長と指定しても、結果的に「所属長」→「OJTリーダー」→「新人」という体制を作っていることになります。

一方、所属長が忙しいにも関わらず新人の指導に熱心に取り組んでいる、という場合も考えてみます。
こ の場合、新人のOJTを考えればよい状況ではありますが、他の職場メンバーは、もし相談したい事案があっても所属長が新人の指導にあたっている間は待たさ れてしまい、部署の業務が停滞するかもしれません。所属長には新人のOJTよりも優先すべき事項がたくさんあるはずですし、部署の業務全体を考えるなら、 所属長が新人の指導にかかりっきりになるのは正常とはいえません。

こう考えると、貴社のOJT制度で「あまり指導できていない」という状況に対し、上層部が「所属長にやらせろ」と指示されている点は、方向としては間違ってはいないとしても、現実を考えるとベストとはいえません。
所属長が新人の指導はきちんとできても、そこに時間をとられて部署の業務が回らないでは許されないはずです。
上層部が言われているのも、所属長にもっと責任を持たせろという意図だろうと思いますし、所属長がOJTリーダーをやる場合、新人の指導に埋没せずに部署の業務も円滑に遂行しようと思えば、「代わりに指導する人」が必要となるはずです。


弊社ではこのような状況を踏まえて、新人のOJTでは、「責任者」は所属長、そしてOJTリーダーがその「代行者」であり「実施担当者」という位置づけで提示しています。
これにより、所属長の責任で指導体制をつくり、要所要所では責任を持って指示や判断をし、手間のかかる実際の指導や準備はOJTリーダーを中心に進めていくスタイルを会社全体で共有するようにアドバイスしています。


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