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目標管理で設定した個人の目標は、同僚や自分の部下にも公開するのが普通でしょうか?

目標管理で設定した個人の目標は、同僚や自分の部下にも公開するのが普通でしょうか?

各企業内での実態は、かなりバラツキがあると思います。
それも、企業ごとというより、管理者のマネジメントスタイルによってバラついているようです。

研修講師やコンサルタントの指導の傾向

そこでまず、研修講師やコンサルタントがどういう指導をしているかという点について触れておきます。
古くは、目標の連鎖という話と関連づけて、「目標の体系樹(図)」をつくると有効ですよ、という指導がされていたようです。一覧で見える状態をつくること でうまく目標が連鎖しているかどうかを確認できる、というわけです。
ところが、システム機器が発達していなかった時代に手作業でそれをやろうとすると膨大な作業となり、全社員から回収し、作成し、発表できたときには、その 期が終わってしまっていた、という笑い話もありました。

最近では、個人目標の設定にはいる前に、職場ミーティングを実施し、誰がどういう仕事を担うのか、曖昧になっている部分はないか、上司として各 メンバーにどんな期待をしているのか、などを全員がわかるように話し合っておきましょう、という指導が多くなっているようです。
つまり個人目標の前提となる各自の大まかな役割を、みんながわかるようにしておこう、というわけです。そのような研修を受講された管理者の何割かは、職場 で実施されてるようです。

ただし「普通は...」という話になりますと、目標管理の研修をやっても面談をすることをご納得いただくのがやっとという状態で、目標設定後までは 指導ができていないというのが現実のようです。
しかしながら、今回いただいたご質問は、実際にMBOに取り組んでいくと当然気になる部分だと思いますし、研修終了後にも時々出てくる質問です。この場 合、「できるだけ公開して下さい」と回答させていただいています。

弊社が公開することを推奨している理由

弊社では、目標設定が終わったら、できるだけ誰がどんな目標に取り組んでいるのかわかるようにする、ということを推奨しています。(ただし、外 資系は雇用契約上、難しいところがあるようで、除きます)

その理由は「マネジメントをやるうえで公開したほうが楽だから」です。これには、反論も出てきます。
公開するといろいろ不満をいうやつが出てくるとか、1対1で約束したことをオープンにすると信頼を裏切ることになる、などの意見です。

確かにそういう面もありますが、慣れさせてしまえばあたり前になります。
ただ、そういう習慣がなかった職場では、個人目標の設定に入る前に、今回から全員の目標を公開する、と予告しておく必要があるかもしれません。

オープンにすると、不満が出ることがある半面、周囲がどんな目標を立てているのか見えないことによって生じていた、誤解や不安が解消されること が多く、その確率の方が大きいと感じます。うまくいけば、相互協力関係も生まれてきます。

また、評価の段階になるともう一ついい面があります。
誰がどんな目標を立てていたかがわかり、どのくらい頑張っていたかも何となくわかるわけですから、自分に対する自己評価が客観的になり、甘すぎる自己評価 をしてくる人が少なくなってきます(全員とはいきませんが)。
さらに次回の目標設定では、職場内を見渡したときに自分はどの程度の目標を作らないといけないかを考える情報が増えていますので、的確な目標(しかも周囲 から後ろ指を指されない程度に高めの目標)を作る人が多くなってきます。

以上のような理由で、「マネジメントが楽になる」という説明をさせていただいています。必ずしもそうは言い切れない部分があるのも確かですが、 MBOを導入したかぎりは、可能なかぎり情報公開を原則として考えられたほうが、プラス面が多いと思っています。


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