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遥かなるe-Learning(1)


[K] 仕事・職場

7月30日から8月1日にかけて、『e-learning WORLD 2003』という展示会に出展しました。
2月に出展した『HRD JAPAN EXPO 2003』 に比べると、規模も大きく華やかでした。たぶん、教育関係の展示会としてはこれまでで最大規模のものではないかと思います。

教育とコンピュータの絡みでは、過去にも何度か盛り上がりを見せたことがあります。80年代の後半にはCAI(Computer Assisted Instruction)が、90年代の前半にはマルチメディアがブームになり、数々の展示会も開催されていました。
思い起こせば私自身も、これらのブームには少なからず絡んできました。CAIのときには営業として大きな案件を成約し、その恩恵にあずかりましたし、マルチメディアのときにはその壮大な未来に感化され、自分でも原稿を書いたり講演に呼ばれたりして収入を得ていたこともあります。独立するときにも「これからの産業教育はマルチメディアを抜きには語れない」などと周囲に言い張っていました。

今にして思えば、私もずいぶん大ボラを吹いたもんだな、と思います。
もちろん私だけではありません。教育、コンピュータ、情報通信、新聞、出版など、多くの業界が一体になって扇動し、そしていつの間にかブームは去っていきました。

それでも情報技術だけはどんどん進化してきました。ハードもソフトも飛躍的に進歩しましたし、ブロードバンドといった通信インフラもすごい勢いで普及しました。
ひょっとするとマルチメディアのころに語られた夢が、今度のe-learningでは実現されるかもしれない......。そんな期待感も持ちながら、e-learning展への出展を決めました。弊社もそこに参加していたかったからです。

展示会の会期中、私自身は2日目にちょっとだけ会場に出向き、1時間ほどで足早に各ブースを見て回りました。その規模や華やかさ、各社の力の入れように感心しつつも、ふと頭をよぎったことがありました。
「数年後、今日ここに出展している企業の何社が残っているかな?」と。

マルチメディアのころ、その第一人者だった浜野保樹さんの『マルチメディア マインド』という著書の中に、「コンピュータのディスプレイに涙したことがあるか」というフレーズがありました。人々を感動させるコンテンツこそ重要という主張で、そういうコンテンツがやっと出てきはじめた、という一説でした。
私もいつか産業教育の分野で、そういうマルチメディア・タイトル(教材)を作ってみたい、と強く思ったことを忘れていません。

この著書の初版は1993年です。あれから10年、華やかなe-learning展の会場の中で、学習する人を感動させるようなコンテンツを見つけることは今回もできませんでした。
もちろん弊社も同様です。弊社が出展した教材に感動してくれた人が、1人でもいただろうかと考えると、全く自信がありません。

その日は、ブースに詰めていたスタッフからの誘いも断って、1人で会社に戻りました。会社への電車の中では、e-learningが本当に市民権を得るには、まだまだ遠い道のりのように感じられてなりませんでした。

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