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電車の中で思うこと


[ち] 旅行・海外生活

"勝ち組・負け組"という言い方がありますが、私は最近"負け組"です。
人生の話じゃありません、電車の席取りのことです。

通勤は地下鉄を使っています。始発駅なので座れる可能性は高いものの、席に座るには"戦いに勝つ"執念が必要です。
なぜなら、北京の地下鉄はこんな↓状態だからです。
1.ホームに着いた人から並び、乗車するという"無言のルール"がない
2.電車が停止する位置が決まっていない
ホームではドア位置になりそうな場所になんとなく人が群がります。電車がホームに滑り込むとにわかに皆の息遣いが荒くなり、速度が落ちると数秒の間静かな空気が流れます。ドアの停まる場所にぞろぞろっと群れが動いて、ドア付近の人は隣の人に体当たりして自分がドアの前に立とうとします。こうなるとホームは殺気立っています。ちょうどドアの真ん前に立っていた人は両側から押されますがひじを張って拒みます。後ろの人も負けていません。手を出して他人を押したりひっぱったり、行く手を邪魔をしながら優位に立とうとします。そして......ドアが開いた瞬間に電車の中へダッシュします。いす取りゲーム開始です。いえ、ゲームというより"戦いに挑む"といった方が合っているかな。
前に並んでいても後ろの人から押されてつまずき、席にたどり着けない人もいます。
「押さないでよ!」「ちょっとなんだそれは!」と口論が起こることもしばしば。
朝から皆元気だなぁ。

座ると、それまで息を荒げていた人も「座れた座れた」と勝ち誇った笑顔のあと、何事もなかったように次の行動へ。
朝の場合は、新聞を読んだり何かを食べたりする人がたくさんいます。朝食の定番は肉まんと豆乳。最近はクッキーやパンという人も増えてきました。
でも実は、せっかく座れたとしても決して快適なわけではありません。
いすは硬いし、いすといすのつなぎ目に大きな穴があったりして、快適な座り心地を得られません。繋ぎ目のある地下鉄の椅子5人用の席でも2人が幅をとって"どっかり"と座り、後の3人は重なるようにして窮屈に座っているなどということは日常茶飯事。ほかの人が座れるように席を詰めるという考えは全くないみたいです。立ったほうが楽なことさえあります。座っている人を見れば、満員電車でも足を投げ出したり、ひざに足首をかけて組んだり、カップルの場合は男の人が座った上に女の人が座っていたりと、立っている人は足が邪魔で前に立ちにくい......。前の席に座っている人が下車したので座ろうと思ったら......空いた席の隣の人が、遠くから自分の知り合いをわざわざ呼んで座らせる、なんてこともしょっちゅうです。
「もう!まったくもう!!」毎日のことながら腹立たしくなることばかり。
とはいえ情の厚い中国人のこと、老人や子供にはすぐ席を譲るのです。ただ、つい人より優位に立ちたくなる性のようです。
あまり他人の事を気にしない、おおらかな(?)性格とでもいえばいいのでしょうか。

人を押しのけてまで「勝つ」がいいか、おとなしく「負ける」がいいか......。
「厚かましいから......」と「負け」を選ばず、「勝ちにいく」勇ましさ、
中国がエネルギッシュと感じるところはこういうところです。

地下鉄を待つ人々 殺気立つ乗客
車内に雪崩れ込む乗客 地下鉄の中の人々 地下鉄の中の人々2
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