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CSコーナー

listCSについて考える

更新:2001年12月17日(作成:2001年12月14日)

CS(顧客満足)という言葉が使われるようになって、すでに10年以上が経ちます。
この間、企業トップの方針では決まり文句のようにCSについて触れられ、さらに経営理念の中にもCSを掲げることが習わしのようになりました。
ところが、CSが社内に定着せず苦労されている企業は非常に多いように感じます。また次々に出てくる新しい経営手法とうまく調整が図れなかったり、CSという言葉を聞いただけで「またCSか」としらけてしまっている企業も少なくないようです。
そこでCSコーナーを掲載するにあたり、CSを社内に浸透させ、効果を出していくためのポイントを整理してみました。

CSを全社的に展開するためのポイント

1.経営活動全体のなかでの位置づけを整理する

企業の中にはたくさんの戦略や考え方が存在しています。それらの中で、CSがどのような位置づけにあり、他とどう関係しているのかを整理しておくことが重要です。
一番ポイントになるのが、利益の獲得とか企業価値の向上といった経営目標との優先順や整合性の問題です。
弊社では、現在の利益は過去から積みあげたCSの結果であり、現在のCSは将来の利益(キャッシュ)、つまり企業価値向上の先行指標であると位置づけています。

2.CSを中心とした事業活動モデルを作成する

CSに力を入れるにしても、それによって事業が成功しなければ意味がありません。
そこで、どういう顧客、どういうニーズに対してCSを展開し、それによって何を得て、何につなげていくのか、という事業活動のモデルをデザインする必要があります。
…と抽象的に言っても分かりにくいと思いますので、弊社の事業モデルを例示しておきます。

3.根気強く基盤作りを進める

多くの企業においては、顧客が何を期待しているかはある程度わかっていても、それを実践できずにいるようです。実践できるかどうかはその会社の基礎体力にもよります。業務や管理の基盤がしっかりしているかどうかによって差が出てきます。
CSを掲げるのは簡単ですが、基盤が脆弱な企業では何も実行されません。しかし、この基盤づくりには非常に時間と根気を要します。CSを向上させるには、結局一番基本的なことからしっかりやり直す意思があるかどうかにかかっているような気さえします。

4.顧客の声を集めるしくみを構築する

代表的なものはCS調査です。大掛かりな調査をやらないにしても、現場にはたくさんの顧客の声が集まっています。この日常的に聞かれる顧客からの期待や不満を吸い上げ、整理し、教育していくしくみづくりが非常に重要なポイントになります。
最近では、CRMといった情報システムも注目を集めていますが、同時に組織としての情報伝達やコミュニケーションのしくみも見直していくことが大切です。

5.オペレーションシステムを開発する

CSを進めていくと、結局、いかに効果的で効率がよい業務のしくみ、つまりはオペレーションシステムを作っていけるか、ということにつながってくるように思います。
CSとは、顧客が期待する以上の業務を、要求される以下のコストで実行していることに他なりません。これを個人の献身的な仕事ぶりだけに頼っていては限界があります。やはり、それほど苦労しなくても実行できるようなしくみを構築していくことが長続きするポイントかと思われます。

6.改善のしくみを準備する

現在の自社の業務は、必ずしも顧客の期待水準に達しているとは限りません。また、顧客の期待通りに業務がこなせるようになったとしても、顧客の期待はどんどん高くなっていきます。
そこで、顧客からの不満や新たな期待をつかんだとき、それを即座に反映していくことが必要になります。つまり常に改善を進めていくということですが、その改善に積極的に取り組めるように、CSを改善活動とセットにして展開することが成功の秘訣のようです。

7.従業員の納得と理解を得ることで、従業員のやる気を喚起する

CSを実践していくのは従業員であり、どんなにしくみを作っても、やはり場面場面では従業員の献身的なサービスに期待するところも少なくありません。従業員がその仕事に不満を持っていたり、意義を感じていなければ、顧客に対する最高のパフォーマンスを期待するのは無理があります。
これが、「CSをやるにはES(従業員満足)から」と言われるところかと思います。具体的には、CSの意味を理解させるということは当然のこととして、一貫した方針、権限移譲、報酬への期待、この3点セットではないかと感じます。
CSという方針に共感している従業員ほど、場面によって矛盾する指示がでると一気にやる気を無くしてしまいます。従業員のやる気を引きだし迅速で柔軟な対応を促すには、権限移譲を行い、一々お伺いを立てる必要を無くしてやる必要があります。報酬とは金銭的なものや評価などもありますが、そればかりでなく仕事にやりがいを感じ達成感を味わうことも、個人にとって大きな報酬ではないかと思います。

8.サプライヤーからの共感を得て、協力を引きだす

CSを向上させていくには、自社だけでは達成できないものが数多く出てきます。よりよいサービスには、納入業者や下請業者からの協力を引きだしていくことが重要なポイントとなります。
しかし、これらのサプライヤーへの要求を厳しくし、締めつけるだけでは、要求項目は満たしたとしても、要求外の項目も含めた本当の協力を引き出すことはできません。誰しも自分を苦しめる嫌いな相手のために本気で働こうとはしないからです。
CSのレベルの高い企業は、サプライヤーに厳しい面があっても、一方では非常に丁重に接し、大切にしているのを感じます。 CS活動でまず取り組むマナーにしても、顧客に対する場面だけではなく、実はサプライヤーも含めて一緒に働くすべての人に対して実践すべきものだと思います。そういう姿勢がないかぎり、顧客に対して、自分と社内協力者とサプライヤーが一体となった最高のサービスはできないはずだからです。

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まずは組織としての基盤作りから

弊社でも、これまでにCSに関連する仕事は数多く手がけてきました。コーナーの中でも紹介していますが、CS研修にはじまり、CS中心の戦略策定、CS調査CSマニュアル作りなどです。
どれも重要ではありますが、やればやるほど大切だと考えるようになったのは、CS経営を展開するための組織の基盤作りです。お客さまの期待に応えていこうとすると、これまでやっていなかった業務が発生し、煩雑になり、場合によっては機能崩壊してしまうことさえあります。
繰り返しますが、お客さまの期待はわかったとしても、それを実現できるかどうかは、結局その企業の基礎体力というか、業務の基盤にかかっているように感じられてなりません。
顧客からの問合せに迅速に対応しようとしても、資料がすぐに出てこなかったり、連絡や報告が伝わっていないと、対応するまでに余分な時間がかかってしまいます。ミスによるクレームを無くそうとしても、乱雑な状態の職場では決してミスはなくなりません。

ここで言う基盤とは、整理整頓をはじめとする5Sのような活動であり、ホウレンソウをはじめとするコミュニケーションであり、明るいあいさつであり、きびきびとした行動などを指しています。
これらは全てあたり前のことですが、あたり前のことをあたり前にやれない職場で、顧客を感動させるような質の高いサービスが実現することなどあり得ないと思います。
しかし、忙しい職場の中で、このあたり前のことを実行するのは簡単ではないようです。すでにあたり前にやれているところでは何でもないことでも、やれてなかったところがあたり前の水準に戻そうとすると多くの時間を必要としますし、マネジメント力を問われることにもなります。

もし、今CS活動がなかなかうまく展開できない、効果が上がらないという企業があれば、腹を決め、数年かけてこの基盤作りからやり直すことをお勧めします。そうすることが、一番の近道だと思えるからです。

今後について

今回のCSコーナーにあたって、巻頭に概論を書き始めてから何日もかかってしまいました。書き始めてみると、CS活動は非常に奥が深く、また多岐にわたることを改めて実感しました。
実は、上述した8つのポイントについて、それぞれ事例を挙げながら長々と書きかけたのですが、今回はそれらを掲載するのはやめ、簡単に概要だけにとどめることにしました。書きかけた原稿は、改めて再整理し、ナビゲート研究室あたりで展開してみたいと思います。

また、みなさまからのご意見・ご要望をお待ちしています。

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