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5Sの本質は情報活動

要点

5Sの活動自体の本質は、職場の中のあらゆるモノに情報を伴わせる活動と意味しています。

前の記事では、「完全に管理されている職場をつくる」という目的の意味を、職場の中にある「モノ」と「人」の側面から記述してみました。職場の中にはもう1つ大切な要素として「情報」があります。そこでこの記事では、5S活動を情報という側面から考察を加えてみたいと思います。

職場の中の「モノ」を徹底して管理する意図は、「人」が安全で、ムダなくスムーズに活動できるようにすることでした。
職場の中の「人」は、単に不要なモノが減ってスペースにゆとりができればスムーズに動けるわけではありません。人がスムーズに動くには、職場の中で情報を素早く把握し、的確な判断ができるようになっている必要があります。

そのため、職場の中のモノには、人から見て、わかりやすい情報が与えられている必要があります。ここでのモノは職場の中のあらゆるモノで、人は職場メンバー全員をさします。
つまり「完全に管理されている職場」とは、職場内のあらゆるモノから情報が発信されていて、職場メンバーなら誰でもひと目でその情報を把握し、よどみなく行動できる職場のことを意味しています。
そう位置づけると、5S活動は「モノ」に適切な「情報」を伴わせる活動とみなすことができます。

モノから人へ情報を与える図

ここでいう情報は文字情報に限りません。たとえば、職場の中から不要なものをすべて捨ててしまうと、職場の中にあるものはすべて「必要なモノ」という情報が与えられます。同じ性格のモノを同じ場所に集めて置くと、何も表示がなくてもそこには何置き場かという情報を発信するようになります。さらに種類別に色をつけると、同じ種類のモノが集まって置かれるようになりますし、台車置き場に台車の区分線が引くと、区分線が情報を発信し、誰が台車を持ち出しても同じ場所で同じ向きに戻されてるようになります。
あるいは、モノが乱雑に置かれてゴミやほこりにまみれた部屋に新たにゴミが落ちても誰も何も気にかけませんが、きれいに整頓され、チリひとつなくきれいに磨き上げられた床だと、小さなゴミが1つ落ちていればそこにそのゴミが落ちていることはおかしいという情報が発信され、誰かがすぐに気づいてそのゴミを拾い上げるようになります。

より詳細な情報を付与したほうがいいところには、文字による表示を行っていきます。文字情報自体は、情報量も少なく把握するのに時間がかかる情報ですが、細かく正確な情報を与えることができます。

5Sでは、こうして職場の隅々まで、1つひとつモノを点検し、情報を付与しながら正しい状態を作っていきます。それによって誰でも素早く正確な情報を把握して適切な判断行動ができるようにしていきます。
5S活動を通じた情報の整理は、非常に大きな利点があります。管理部門のスタッフが机上で考えた基準や分類が実態にそぐわず、使いづらいことが多いのに対し、5Sで完成する基準や分類、表記の仕方は、実際の活動や行動と踏まえて試行錯誤した財産であるため、業務や組織の改革や発展に大きく寄与る可能性を持っています。

参考

5Sが進んだ会社や事業所で進みやすい改善の1つにシステム化があります。これは、5Sを徹底していくと、職場に存在する情報の種類や量、分類、発生頻度などの把握が進み、ノウハウといえるレベルにまで成熟してくるためだと思えます。
一方で、もはやシステム化が進んでぺーパレスとなったので、5Sやファイリングなどは重要じゃない、という意見も聞かれます。これは確かに一理はあります。
しかしながら、アナログの状態でのモノの管理すらできなかった企業で構築された情報システムは、ムダな区分やエントリー項目が多く、画面や帳票も見づらいものが多い印象を受けます。ましては、ファイルサーバの中はグチャグチャでルールが徹底されず、似通った情報をいくつもつくったり、ファイルを取り違えたりなどもめずらしくないと聞きます。
システムを使って膨大なムダを発生させないためにも、まずアナログの世界から、きちんと情報を整理し、基準やルールを作り、ルールを守る習慣づくりをしていくことは、通らなくてはならない道のようにも感じます。




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