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5Sの理論&手法 :

5Sの目的と効果

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目的は完全な職場をつくること

要点

5Sの活動の目的は、「完全に管理されている職場をつくる」こととなります。これは「モノ」の管理自体が目的ではなく、「人」が安全で、ムダなくスムーズに活動できるようにすることを目指しています。

5Sは、それを徹底的にやりあげる過程とやりあげた結果により、間接的、複合的、長期的な利益に結びつけていくための活動です。こうした利益は不確実性が高く活動目的としては適さないため、5Sの活動自体は「完全に管理されている職場をつくる」ことを目的として進めていきます。

では「完全に管理されている職場」とはどんな職場でしょうか? 5Sの場合、まず職場の中の「モノ」の管理状態が対象になります。モノには機械設備、備品、道具、製品・商品、部品、原材料、資材、消耗品、書類、あるいは建物や床、収納スペースなどあらゆるものが含まれます。
こうしたモノについて、職場の隅々まで、1つひとつすべてが点検され、
・不要なモノがない
・モノの内容と状態が把握されている
・不備がなく正常な状態で維持されている
という要件を満たしている場合に、管理がなされているとなります。

上記の要件は単純にまとめましたが、必要と不要を何によって誰が判断するのか、モノの内容をどういう単位で分類し名称を付けるのか、あるいはその状態が時間とともに変化する場合にどう区分するのか、不備の有り無しや正常だということを、何でどうやって把握するのかなど、基準やしくみが必要となる問題が多数存在しています。

モノの状態の図

モノに対してこういった管理をしていくのは、それ自体が目的ではありません。職場の中にはそれらのモノを使って仕事をする「人」がいます。この「人」が安全で、ムダなくスムーズに活動できるようにするために、モノの管理状態を徹底的に高めていくことが5S活動の目的といえます。
そのため、上述したモノの管理状態の要件の中には、使いやすさや便利さが考慮されている必要があります。ところが、使いやすいかどうか人によって異なります。ある人にとって使いやすい状態は、他の人にとっては不便な状態かもしれません。また、全員が自分にとっての使いやすさを追求すると、職場全体でみると多くのムダを抱えてしまうかもしれません。
いうまでもなく、ここでの人は職場メンバー全員をさしています。職場メンバーの中にはベテランもいれば入社間もない人もいます。担当業務の内容も違いますし、管理職と一般社員、あるいは非正規社員など地位や雇用形態の違いもあります。

モノの管理に関する基準やしくみは、こうしたいろいろな違いを考慮したうえで、職場全体として最も効率がよく、スムーズに活動できるようにつくっていきます。その検討の過程では、多くの摩擦や軋轢も生じますが、一方で職場全体の業務の種類や量が把握され、仕事や人の動きに対する洞察が進みます。
「完全に管理されている職場」をつくろうとモノの管理を徹底していくプロセスは、実は職場の業務そのものを細かく把握していくプロセスとなります。こうした知識の獲得は、適当にきれいなっていればいいという活動では得られません。5Sで目標とする管理レベルをより高く設定し、徹底して追求することで得られる副産物であり、これが5Sが大きな効果をもたらす要因だといえます。

参考

5Sが目先の費用対効果をねらうものではなく、「完全に管理されている職場」を徹底してつくっていくことを目的としている、と宣言してしまうことには、もう1つ裏側のねらいがあります。
それは、いわゆる5Sの抵抗勢力からの反発や反論に付き合い過ぎないようにするためです。5Sのような面倒な活動の場合、最初から全員が理解者となることはありません。少なからず反発や反論は出てきますので、ある程度までは1つひとつ丁寧に説明する姿勢は必要です。しかし、目的や価値基準がないまま議論しても不快な水掛け論となるだけで、活動自体がつまらなくなってしまいます。
特に費用対効果の議論は、一見正当性があるように感じますが、やりたくない人が時間を浪費してやらない理由を正当化しているだけということも少なくありませんん。5Sの場合、少しでも手を動かせば動かした分だけ前に進む活動ですので、そんな分析に時間をかけず、議論もほどほどのところで収めてとにかく行動することにパワーを振り向けたほうが、組織としても得策だと感じます。




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